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2009/10/11

Court:死刑事件と誤判可能性

死刑を含む刑事裁判は、果たして誤判を避けられるのか?
答えは明らかで、限られた証拠に基づいて第三者が事実認定をするプロセスなのだから、その認定の誤りを絶対になくすことはできない。
それに誤判を避けることが確実にできるのであれば、再審などは不必要なはずだが、そうはなっていない。

にもかかわらず、元裁判官の集団の11%もの人が、誤判を避けることができると考えているらしい。

毎日jp:死刑制度:元裁判官106人中「誤判避けられず」82%

市民団体「死刑廃止フォーラム90」の主催で約250人が参加。アンケートは元裁判官の弁護士や大学教授ら900人に送付し、106人から回答があった。「刑事裁判で誤判は避けられるか」との問いには、82%が「避けられない」と答え、「避けられる」の11%を大きく上回った。

 裁判官が有罪を宣告する場合、確信をもって言い渡すことが大部分であろうから、主観的に誤りは犯していないと確信している(元)裁判官が大部分を占めているかもしれない。
 また自白事件が大部分ということもあるだろう。

 しかし、最近相次いで明らかとなった冤罪事件は、いずれも「自白」事件であり、特に足利事件では決め手となる物証すらあったとされていた。それでも真犯人ではないことがあり得たのである。

 上記記事中で木谷明・元裁判官が「1割以上の裁判官が(誤判は避けられると答え)妙な自信を持っていることにびっくりした。神でもない私たちが裁く以上、誤りは混入する」とコメントしているが、神ならぬ人間が誤りを犯さないはずはないということ以前に、裁判官の前に誤った証拠が提出されることがあり得るのだから、裁判官個人は間違っていない場合でも結論として間違ってしまうことがあり得る。

 先日、スコットランドの最高裁にあたるCout of Sessionの裁判官とお話をした際にも、イギリスが死刑を廃止した大きな理由は誤判の可能性を否定できないところにあったということだった。

 千葉法相も、恣意的との誹りを免れない署名サボタージュに逃げることなく、正面から死刑の存廃を考えてもらいたい。

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コメント

私の経験では、裁判官はわざと誤判するのです。 インチキ判決を書くという行為を、こともなくやってのけます。 最高裁の事務局に無罪判決を書いて睨まれると、左遷、冷遇されることが怖いのです。 方法はいろいろありますが、最も多いのは、検察の最終弁論を踏襲した判決を書くというやり方です。 木谷さんも、「判決してない」「判断していない」と非難されてましたね。 

投稿: 伊賀 敏 | 2009/10/12 10:50

恐いというか「左遷されるわけにはいかない」というところではないでしょうか。
出世に興味のない裁判官でも。

左遷されると、裁判を改善する方向へ関与することが困難になります。
大した影響を及ぼせません。
左遷されない程度に少しずつ変えていこうとして、外から見ると保守的に見える裁判官も多いのではないかと思います。

投稿: 一法学部生の妄想 | 2009/10/13 23:43

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