jugement:東和大学の教授懲戒解雇紛争
一昨年から募集停止となった東和大学の先生が懲戒解雇され、これを争った事案である。
大学倒産が激増する事態となると、こういう紛争があちらこちらで見られることとなろう。
判決の内容は、あまり注目に値するものでないように思えるが、講座開設を妨害したり、教授会の内容をリークしたりといった行為が懲戒解雇事由として主張され、これらが認められなかったというものである。
講座開設妨害行為は事実としてはあったが、懲戒解雇事由には当たらないこと、リークについては取材源の秘匿に阻まれ原告によるものかどうかは不明ということである。
それにしても、判決文を読んでいると、大学が倒産する間際の混乱ぶりがうかがわれ、なかなか厳しいものを感じる。
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コメント
下手な中小企業の人事トラブルといった感じですね。
零細企業ではこんなバカな展開にはならない。
そういう意味では極めて興味深い内容でした。
投稿: 酔うぞ | 2009/07/12 17:43
この被告って、確か大学を潰す一方で短期大学の新学科設置で虚偽の申告をして、文科省に「今後数年間は学科の新設を認めませんよ」とペナルティを課されたんですよね。
こうなると、経営不振とか倒産間際というより、コンプライアンスの不在なのではと思うのですけど
投稿: 杉山真大 | 2010/01/02 16:43
このようなひどい学園がたった3年で新大学をせつりつできたことに嫌悪感を覚えます。まだ学生がいる野に新大学設立。来春の廃学が決定した学生はどう思うのか。在学生がいるのに留年なしが決定。裁判でさえ負けたのに再び教員の大量解雇。そして、そのような仮面をかぶったまま来春には新大学設立です。学生、および父兄の皆様は、このような悪徳大学に騙されないことが大事です。
投稿: Professor | 2010/12/08 04:25