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2009/07/09

arret:児童ポルノと罪数

奥村先生がまた、児童ポルノ関係の最高裁判例を作り出した。

最決平成21年7月7日(PDF判決全文


1 児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律2条3項にいう児童ポルノを,不特定又は多数の者に提供するとともに,不特定又は多数の者に提供する目的で所持した場合,同法7条4項の児童ポルノ提供罪と同条5項の同提供目的所持罪とは併合罪の関係にある。
2 児童ポルノであり,かつ,刑法175条のわいせつ物である物を,他のわいせつ物である物も含め,不特定又は多数の者に販売して提供するとともに,不特定又は多数の者に販売して提供する目的で所持した場合,わいせつ物販売と同販売目的所持が包括して一罪を構成すると認められるときには,全体が一罪となる。

奥村弁護士の見解も参照のこと。

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コメント

 併合罪だから訴因変更無効だというのは、認められれば刑が軽くなるのに、どうして不適法なのか理解できません。
 ソフトな奴で児童ポルノ罪だけだと併合罪加重されますが、えげつない奴で、わいせつに達していると、併合罪加重されません。児童ポルノの流通は児童虐待だという趣旨で法律を作っても、法形式とか他罪との関係から、必ずしも趣旨は徹底できないことになるということです。

 
 

投稿: 奥村徹(大阪弁護士会) | 2009/07/09 13:46

 併合罪だと罪質にかかわらず処断刑の長期が自動的に1.5倍まで伸びるので,実体法の理論上は刑が重くなる主張で弁護人がするのは不適法でしょう。
 ただ,訴訟法で一部控訴棄却になるから結果的に刑が軽くなるという訴訟法的な主張が認められるかどうかは別途検討する余地があると思います。

投稿: キメイラ | 2009/07/09 15:21

 不利益主張のさじ加減はわかりません。

 最高裁判所第3小法廷判決昭和53年7月7日(出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律違反被告事件)なんかは、併合罪の主張を容れて、破棄しています。
 その場合は、不利益主張にならないとされています。

最高裁判所判例解説刑事篇 昭和53年度 289頁佐藤文哉
第二に、原審が一罪と認定し、被告人のみの上告にかかる本件において、原判決が包括一罪としたのは誤りであると主張することに利益があるかの問題がある。しかし、上告趣意は時効完成を主張する前提問題として原判決が包括一罪としたのは誤りであると主張しており、かつ、もし併合罪の関係にある数罪ということになれば事実の一部について時効が完成していることになって被告人に利益な面もあるから、本件においては、この問題を肯定してよいと思われる。

投稿: 奥村徹(大阪弁護士会) | 2009/07/09 17:57

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