« A Civil Actionを見る | トップページ | 尾高ファミリーconcert »

2009/06/03

bankruptcy:市体育協会が破産申立てへ

市体協が破産申し立て  落雷訴訟の賠償工面できず
 

高校サッカーの試合中に落雷を受け、重い障害を負った高知市の男性が私立土佐高校(高知市)と主催者に損害賠償を求めた訴訟で、主催者の大阪府高槻市体育協会が確定判決で命じられた賠償金を支払えなくなり、近く破産手続きを申し立てることが2日分かった。
 市体協が支払うはずだった残金約8千万円は土佐高が5月末に肩代わりして支払い済み。市体協は、資産整理で得られる約4千万円を土佐高への支払いに充てる方針。
 市体協によると、昨年9月の差し戻し控訴審判決確定後、事故当時加入していた賠償保険金や基本財産を取り崩して工面した約8千万円を今年5月中旬までに賠償したが、その後、残金支払いのめどが立たなくなった。
 市体協は、弁護士を通じて原告側に債務の一部免除を、高槻市には資金補助を求めたがいずれも認められず、5月22日の緊急理事会で破産申し立て手続きに入ることを全員一致で決めた。

時事ドットコムの同様記事
読売onlineによれば、9月の差し戻し控訴審(高松高裁)で、約3億700万円の賠償が命じられ、総額は利息を入れて約5億円。これまでに土佐高側が3億4000万円、同協会が約8000万円を賠償。同協会の残額約8000万円は土佐高が肩代わりし、支払いは終了したということである。

元の裁判のうち、最高裁の差戻判決は平成18年3月13日である。
当時の記事より引用

判決理由で中川了滋裁判長は「学校の課外クラブ活動では、生徒は担当教諭の指導監督に従って行動するのだから、担当教諭はできるだけ事故の危険性を具体的に予見し、防止措置を取って生徒を保護する注意義務がある」と指摘。
 その上で、落雷事故の回避方法が多くの一般書籍や児童書に記載されていた点を挙げ「暗雲が立ち込め、雷鳴が聞こえていた状況からすれば、危険が迫っていることが予見可能だった」とした。
 1審高知地裁判決と2審判決は、スポーツ指導者の間で落雷の危険について認識が薄かったことなどを理由に「予見は不可能」と判断していた。
 2審判決が「主催者ではない」とした高槻市体育協会については「特段の事情がない限り主催者と思われる」と判断しており、差し戻し審で協会の賠償責任が認められる可能性もある。
 判決によると、事故は96年8月、高槻市体育協会の傘下団体が開催したサッカー大会の試合中に発生。当日は接近中の台風の影響で断続的に強い雨が降る気象状況で、大阪管区気象台が雷注意報を出していた。

確かどこかで、落合ブログだったかな、見た記憶があり、判決当時もそれなりに話題となった事件だが、市体育協会が破産申立てに至るというのには倒産法の観点から興味深い。

市体育協会というのは財団法人のよう(http://www.takatsukishi-taikyo.org/)なので、当然、破産能力はあるが、しかし破産後はまた新しく設立するということになるのであろうか。そうだとすると、要は土佐高校に対する債務の免責を目的とした破産申立てというわけである。

|

« A Civil Actionを見る | トップページ | 尾高ファミリーconcert »

ニュース」カテゴリの記事

法律・裁判」カテゴリの記事

コメント

差戻審は判タで表紙に出てましたね
うちの研究会でも最高裁はやっていました
その時からずっと疑問なのが
「ペンダントをはずさなかったのだから過失相殺すべき」
という報告者(だったか別の方だったか)の意見です。
うーん、
大震災が起こったときに
「ナマズを退治しなかった国の責任だ」
というのでしょうか...

投稿: 故元助手A.T. | 2009/06/03 20:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31412/45222558

この記事へのトラックバック一覧です: bankruptcy:市体育協会が破産申立てへ:

« A Civil Actionを見る | トップページ | 尾高ファミリーconcert »