univ:大学崩壊第4回は「財務」と投機失敗
運用の基本は「安全運転」 大学は「投機」やめるべきだ
(連載「大学崩壊」第4回/「早稲田のゴーン」關昭太郎さんに聞く)
JCAST ニュースの上記記事で、關昭太郎さんは、大学の赤字垂れ流し体質に厳しい批判を述べている。
上記の見出しだけ見ると、あたかも昨今の金融危機であらわになった投機失敗事例に対する批判のように見えるのだが、全然そんな趣旨ではない。まるでインタビューの内容を反映しない見出しである。
本体の内容では、「財の独立無くして学の独立なし。学の独立なくして学問の自由はない」とのスローガンを立て、早稲田の財務体質を改善させた経験を踏まえ、以下3つを行ってイノベーションをする必要があると主張している。
1. どのような仕事をしているのか棚卸しをすること
2. その中で、効率的に仕事ができているか調査すること
3. 予算の執行状況をチェックすること
思い当たることは、これまでの4つの勤務校について沢山あるのだが、その一つ一つをあげつらっていくと差し障りがありすぎるので、この記事の中で批判されている「物いわぬステークホルダー」となってしまうが、もらったらもらいっぱなしの悪弊とか、大学に対しての市場化テストの必要とか、一々思い当たる。
この人のいうことをそのままやればよいというものでもなさそうな感じで、むしろ一方の極として関与してくると、既存の大学人の立場とのベストミックスが実現できそうな印象を受ける。
もっともこういう態度こそ、既存の大学人からも「改革派」からも徹底糾弾されそうなコウモリ体質なのかもしれない。
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