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2009/03/19

jugement:闇サイト犯罪に断罪

文字通り、断罪という感じだが。

名古屋地判平成21年3月18日
毎日jp:闇サイト殺人:2被告死刑判決…ネット犯罪には厳罰

上記記事では以下のように書かれている。

判決は事件について「インターネット上の掲示板を通じて集まり、犯罪を計画・実行した点が特色」と指摘。「3被告は集団の力をあてにして、楽をして金もうけをしようとした」と非難した。さらに「匿名性が高く、発覚が困難。凶悪化・巧妙化しやすく、模倣性も高い」とネット犯罪の危険性を強調。「一般予防の必要性も高い」と社会的な影響を重視した。

 インターネット社会に詳しい神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)は判決について「同種犯罪を抑止する効果があり、ネットの悪用に警鐘を鳴らす意味もある。だがネットはただの道具。どういう人間がどう使うかという問題で、一律の規制は難しい」と話している。


また、読売新聞にある要旨から抜粋してみよう。

本件犯行は、3被告がインターネット上の掲示板を通じて集まり、犯罪を計画し実行したという点に特色がある。素性も知らない者同士が互いに虚勢を張り、悪知恵を出し合うことで、1人では行えなかった凶悪、巧妙な犯罪が実行可能となる危険があるが、本件はこの種の犯罪が持つ危険性がまさに現実化したもので、悪質性はきわめて高い。匿名性が高く、仮に犯行後、集団が解消され、それぞれが連絡手段を断ってしまえば、犯罪者を発見し、捕らえることは著しく困難になると予想され、犯罪が模倣されるおそれも高い。このような犯罪は誠に悪質であって、社会の安全に与える影響も大きい。3被告の刑事責任は極めて重く、一般予防の必要性も誠に高い。 (中略) インターネットを通じて形成された犯罪者集団が遂行したこの種の犯罪は、社会の安全にとって重大な脅威というほかなく、厳罰をもって臨む必要性が誠に高い。

これだけが死刑の決め手となったわけではないが、犯行の残虐性という点も遺族の応報感情の強さという点でも、他の殺人事件でもあり得ることであり、やはり「インターネットを通じた犯罪集団形成」という部分が量刑に影響したと言うことは否定しがたいように思われる。

読売新聞紙版には北大の城下教授のコメントとして次のように書かれている。
「従来なら3人とも無期懲役とすることもあり得る事件だと思うが、新しいタイプの犯罪者集団が無関係の市民を標的にした凶悪犯罪を短時間で成し遂げた点が重視された。匿名性が高く、集団が解消してしまえば逮捕することが困難なインターネットを利用した犯罪の特殊性を強く意識した判決と言える」


インターネットが人間の負の側面を増幅しやすいことは確かなのだが、また模倣犯が出やすいことも確かで、秋葉原通り魔が現れると、その後、大小様々な犯行予告が試みられたりして、裏付けているわけだが、匿名性という点では、むしろ逆に、そこらの町中よりも監視カメラが完備されたビル内のような環境ともいえる。
犯罪者集団の結成と解消がしやすいという点も、確かにその通りなのだが、そのことを理由として当該犯罪に厳罰を科すというのは、どうも違和感をぬぐいきれない。

要するに見せしめということなのであろう。刑法には一般予防と特定予防が目的としてあるので、見せしめ的要素を否定するものでもないが、死刑と無期とを分ける判断の要素に、見せしめの必要というのが正面から出てくるのには、やはり違和感を覚える。

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コメント

こんにちは。時折拝見しております。
私もこの判決には違和感ありです。死刑自体を否定する論者ではありませんが、やはり重いなあという感覚は拭えず、先生の記事を拝見して自分の違和感に整理ができました。

蛇足:1月23日は遠くの方から先生のお話を拝聴させていただきました。

投稿: 梅原 | 2009/03/24 16:57

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