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2009/03/01

consumer:ドロップシッピングの消費者被害

案の定、といったニュースである。
asahi.com:ドロップシッピングでトラブル増加 高額契約金にご用心

ドロップシッピングとは、要するに仮想店舗を開いて、在庫も代金徴収も人任せにできるというものであり、形を変えたアフィリエイトなのだが、独立した店舗という「感じ」がするものである。
ところがドロップシッピングを開設しようとする人に、システム提供業者が高額の契約金を請求するらしい。

DSのサービスを提供している都内のある業者では、一般的な店主の出費は月々数百円のみ。すべて無料で運営している業者もあるという。しかし、都によると、ノウハウの提供の見返りに、100万円を超える高額の契約金を要求する業者もあるという。  都に報告があった都内の30代男性の場合、「3カ月で元がとれる」と言われて契約。130万円を支払い、ゲーム機や遊園地のチケットをホームページに掲載した。しかし、3カ月間の利益は1500円しかなかったという。

上記で書いたとおり、形を変えたアフィリエイトなのであって、従来のアフィリエイト以上に儲かるはずはないのだが、言葉巧みに大もうけ出来るという売り込みをしているのが問題だ。
 要するに単なる内職商法化しているわけだ。

 加えて、ドロップシッピングと称してマルチ商法化したりする展開もあり得て、ますます悪徳事業者のうまみが増すというわけである。

 グーグルの検索連動型広告にも、この種の売り込み文句が並んでいるのだが、あくまでアフィリエイトの一種と考えれば、そんなに儲かるはずないと分かりそうなものなのに、「1日5分で月商800万」とか「1日30分程度の作業で、毎月50万円」とか「 1日たったの5分、月50万円~ 楽して稼ぐ」とか並んでいる。
 真ん中のが最も良心的かもしれないが、普通の人にとって真実は毎月5千円がよいところだ。それを50万円以上稼げるかのように表示するのは、誰でもトレーニングすれば金メダルが取れますといってアスレチッククラブに勧誘するようなものである。

 そういうわけで、一日5分で800万円儲かりますとうたっているところは、詐欺商法といって間違いないと思うのだが、どうであろうか?
 加えて、そういう広告を表示しているグーグルは、この詐欺商法に対する幇助となっていると思うのだが、どうか?

都のコメントで「高額の初期投資を求める業者には注意が必要。必ずもうかる、と言って誘っていれば、特定商取引法(不実告知)に違反する疑いがある」とあるが、消費者契約法四条1項に規定する取消事由にも該当する。

一  重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認
二  物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認

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コメント

これからドロップショッピング始めようと思ってますが本当に儲かるのでしょうか 不安です 結構危ない会社あるんですか?

投稿: やすひろ | 2009/03/12 16:55

私の経験ではドロップシッピングで高額な契約を請求する所は全て詐欺を前提として運営してます。
東京都でつい最近2009-11月から12月にかけて㈱バイオインターナショナルと言う会社とネットの二社を立ち入り調査をしたがいずれも拒否され業者名を公表しており行政処分に向けて動いております。(被害者続出の為)
又、検索でドロップシッピングと打てばトップドロップシッピング業者の比較サイトがありますがこれに載っている業者は全てグル(仲間と思われる)と考えられますから絶対手を出さない事です。
手口は卸値が業界一と言っておりますが、実際は市場価格より二万円ほど高く競合なんか出来るものではありません!!在庫管理が甘く(やる気はない)欠品が多く商売にならない、サポートは何もしてもらえない等々ひどいもんです。

投稿: 優作 | 2009/12/12 22:34

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