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2009/01/31

jugement:競売等請求事件

仙台地判平成20年11月25日PDF判決全文

主文 1 原告は,被告の有する別紙1物件目録記載の区分所有権及び敷地利用権について競売を申し立てることができる。 2 被告は,原告に対し,金180万7750円及びこれに対する平成20年3月28日から支払済みまで年5パーセントの割合による金員を支払え。 3 訴訟費用は,被告の負担とする。 4 この判決は第2項に限り仮に執行することができる。

区分所有法(いわゆるマンション法)に基づいて、不良住民を追い出し、その区分所有権を競売にかけることができることは知っていたし、これを「訴え」によってやるということも知っていたが、その法的性質は考えたことがなかった。

区分所有法

(区分所有権の競売の請求)
第五十九条 第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。
2 第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、前条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。
3 第一項の規定による判決に基づく競売の申立ては、その判決が確定した日から六月を経過したときは、することができない。
4 前項の競売においては、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い受けようとする者は、買受けの申出をすることができない。

なかなか面白い規定が並んでいるが、不良住民に対する迷惑行為の禁止とか使用差し止めとかは普通の作為不作為請求ということでよいが、この競売請求というのは誰に対して何を求めるのかが明瞭ではない。
競売という行為をするのは裁判所であるので、端的に民事執行法上の形式的競売を申し立てればよいかというと、それは3項であり、そのためには1項の「訴え」が必要である。

「競売という行為」を不良住民に対して請求することはできないので、考えられるのは「競売を受忍すること」を請求するのか、または「競売申立て権の確認」を請求するのか、はたまた「競売申立て権の取得」を請求するのか、いずれかである。
競売受忍を求めるのは登記請求権などと類似する給付訴訟といえるだろうし、競売申立て権が原告にあることの確認であれば、確認訴訟だし、裁判をもって競売申立て権を取得するのであれば(形式的)形成訴訟ということになる。

上記の主文は、確認訴訟的なニュアンスを漂わせている。


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