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2008/11/11

jury:裁判員役で模擬裁判を経験した方のコラム

NBオンライン:会社員なのに裁判員に選ばれたら、どうする?
内藤真弓さんというファイナンシャル・プランナーの方のコラムだが、以下のような感想がレポートされている。

・大企業にお勤めで効率よく会議をこなしていくことに慣れた人は、効率よい意見に誘導されてしまう危険がある
・立派で、“ピカピカ”の経歴をお持ちの人は、不幸にして犯罪の当事者になってしまった人(加害者・被害者双方)の気持ちは、なかなか理解できない
・評議を行う際、ある裁判員役の方が「(調書の段階で)自分がやってもいないことをやったなんて言うわけない」とおっしゃった
・一つひとつの“多数決”を積み上げていくうちに、あれよあれよという間に罪が重くなり、結果としてプロの裁判官2名が出した量刑より裁判員の出した量刑の方が重くなってしまいました
・自分は無罪だと思っているのに、その後の量刑判断にも参加しなくてはならないのは、精神的にもきつかった---なんとも後味の悪い思いをした
・最初の段階で「無罪」の判断を下した裁判員が、量刑の時には有罪を主張した人たちと同等の判断を下していました
・結果として人前で臆せず話せる人や自信満々の人の意見に流されることになれば、市民感覚を入れたというアリバイが残るだけで、本来の目的は遂げられない
・後々、裁判員が心に傷を負うことにもなりかねません

裁判員がどのような思いで審理と評議に参加したかということは、本番が始まったら守秘義務のベールに隠されて推測に基づく評価しかできなくなるのであろう。何しろこの国の司法権は、裁判官がブログを書くことすら、悪いことをしなくてもできなくなるくらい閉塞した状況にあるので、守秘義務が明文化され罰則もある裁判員ではもっと締め付けが厳しいだろうから。

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