sumo:手続的不正義の極みか?
毎日jp:大相撲大麻疑惑:「ロス巡業で大麻入手」露鵬告白
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検討委に事情を聴かれ、露鵬が「大麻は(6月の)ロサンゼルス巡業の時に、黒人シンガーから入手した」と告白していたことが、関係者の話で明らかになった。当初は両力士とも使用を否定し続けたが、検討委側から「師匠には報告しないから本当のことを言ってほしい」といわれ、露鵬が告白したという。
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結果良ければすべて良しというわけではない。
大麻使用疑惑について、「師匠には報告しないから本当のことを言ってほしい」と告げて得た供述は、少なくともその約束を守ろうとする限り、なんら証拠としては使えないものとなるはずである。
再発防止検討委員会なるものは、名称からして薬物汚染を防ぐ体制作りが目的で、個々の薬物汚染を摘発することが目的の組織ではないように見える。そうだとすれば、上記のような聞き方をすることも許される。要は、薬物入手経路を明らかにして、その経路を潰すよう制度を整えれば目的を達するのだから。その場合は本当のことを告白した人の責任を追及することはできない。
ところが、その後の経過は、再発防止検討委員会の役割が実は摘発機関で(も)あったということで、そうなると上記のような聞き方(内緒にするから本当のことを言って)というのは単なる騙しのテクニックということになる。
これでは尋問する側の倫理的正当性は存在せず、「再発防止」なる目的の追求も覚束ないこととなる。
今回の検査で二人の力士が陽性反応を示したが、過去に薬物を使った力士は、もはや上記のような摘発機関でもある再発防止検討委員会に真実を告白しようとは思わないだろうし、協力もしないであろう。
一人や二人の薬物中毒を暴くことで、失ったものは結構大きいと思うのだ。が、世間ではそうした見方が全く見られないようでもある。
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コメント
事情聴取をDVDで可視化してないからw
投稿: ハスカップ | 2008/09/10 17:20
あきれてしまうのと同時に、いかにもありそうと思ってしまうところが、悲しいです。
他社の報道では、全くふれられていないのも、不思議です。
謹んで、教材にさせていただきます。
投稿: さしみのつま | 2008/09/11 11:13
捜査の素人が何をやるかわからないというところでしょう。弁護士が委員にいたとしてもです。
投稿: ハスカップ | 2008/09/11 22:48