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2008/03/12

LSの先生の嘆き

あるロースクールの先生から聞いた話。

ロー卒後の受験生と懇談会があり、そこで最高裁判例解説をしっかり読むことが重要と指摘したところ、その判例解説はどこに行けば見られるのかと質問されたそうである。

また別の機会の話。
入学後半年位して、会社法施行規則はどうしたら見られるのかとの質問があったそうな。インターネットで公衆に公開されている法令データ提供サイト(e-gov)はなんども授業で取り上げたそうなのだが。

最高裁判例解説の話でも、その先生のいるローで当然ながら何度も授業で取り上げたということだし、コピーを配ったこともあり、読んでこいと言ったこともあったという。でも一度も自分で読もうとはしなかったらしい。

ロースクール生の全部がこうしたレベルにあるわけではないので、そこは誤解のないようにしてもらいたい。

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学問・資格」カテゴリの記事

コメント

ローの成績と新司の成績には強い相関があると言われるけど,ローの成績と,調査官解説等の読み込みとに相関関係があるかはよく分からない。僕の周囲を見ている限りでは,相関関係はないように思える。この辺りは,教員からはよく見えていない部分だと思う。
ローの成績と新司の成績だけを見て教員としては満足していても,学生のニーズは全く異なるかもしれない。学費は幾らでも払うから学校は邪魔しないで欲しい,というのが依然として学生多数派のニーズかもしれない。
そもそも,ローの教員の内,新司の再現答案を分析している人がどれほどいるのか疑問だ。新司の成績上位者の再現答案を見る限り,出題趣旨や,問題文の指示すらお構いなしに,事前に用意したとおぼしきスタイルで強引に答案を書いている。(分かりやすいのは今年の民法。)どこかで訓練したものと推測されるが,ローの授業だとは思えない。調査官解説等の読み込みを求めるローの教員の新司のイメージと,成績上位の受験生が書く答案との間には,おそらく相当のずれがある。
今月,北大ローではパイロットゼミなる課外授業があり,意見交換会もある。そこで,ここに僕が書いたような意見が出ることが望ましい。少なくとも既修者では,ここに書いたような認識は広く共有されている(3分の2を優に超える多数意見)。もし,この認識が教員に伝わっていないとすれば,それは教員にとって大きな損失だろう。(僕は今回のゼミには出ない。)

投稿: kisslegg | 2008/03/12 21:24

合格者の答案がそのようなもの(出題趣旨や,問題文の指示すらお構いなしに,事前に用意したとおぼしきスタイルで強引に答案を書いている)なのだとすれば、新司法試験の出題方針か採点方針が間違っているとしか言いようがないですね。

ロースクールの先生ももちろん検証をする必要がありますけども、実際の答案を見ている試験委員の先生たちが、試験のあり方を、根本から見直すべきなのかもしれません。

投稿: 町村 | 2008/03/12 21:48

「出題方針か採点方針が間違っているとしか言いようがないですね。」というのは,例えばおそらく白取先生も感じているのではないでしょうか。
典型は今年の刑法(刑事系第1問)。問題文の形式に重大な欠陥があるのに,採点後に司法試験委員会に出された資料(「ヒアリング」)を読む限りでは,試験委員は「おそよ間違えないような間違えを受験生はしている」で切って捨てている。しかし,白取先生他が法学セミナーに書いているところでは,受験生の4割から5割が誤答したという。僕も誤答した。
おそらく,これくらい基本的な情報(受験生の5割が問題文を読み違える現状)すら,ローの教員の間では知られていないのではないでしょうか。

投稿: kisslegg | 2008/03/12 23:01

そう受け取られても困るんですが、最高裁判例解説は「読み込む」とかいう性質のものではなく、最高裁の判例を理解する上では最も手軽に正確なところを知りうる資料なんで、むしろ受験生向きと言えるわけです。

多数の下級審判決や先例となる最高裁判決を一つ一つ自分で判例集から読んでいくような時間のかかることを受験生はできないだろうし、事案だって主要な判例だけでもかなり大量なので、その全部を一審判決から読み解けというのも無理かもしれない。
もちろん実務家としては要求される能力ですけども、とりあえず知識を付けるという意味では、判例の準則がどのような事実関係に適用されたのかを正確に知る資料が欲しいところです。
そのような必要に最適なのが最高裁判例解説ですから、そういう資料すら見ないで卒業したのだとすると、その人は果たして何を見て判例を勉強したのかということになります。

百選とか重判もいいですけど、取り上げられている判例は限られているし、そもそも叙述の必要上相当に省略してますし、場合によっては間違っていることもあり得ないわけではないですから、それだけ見て判例を勉強しましたというのはどうかと思います。

それで、新司法試験の問題が主要な判例の理解すら覚束ないレベルで合格できる問題だとは思えないのですけども。
でも、繰り返すと、仮に「出題趣旨や,問題文の指示すらお構いなしに,事前に用意したとおぼしきスタイルで強引に答案を書いて」合格できるんだとすると、それは問題か採点基準が悪く、あるいは合格者数を多くし過ぎという見解に賛成したくなるわけです。あくまで仮に「事前に用意したとおぼしきスタイルで強引に答案を書いて」合格できるとすれば、ですよ。そこんとこ、誤解なきよう。


投稿: 町村 | 2008/03/13 00:34

>出題趣旨や,問題文の指示すらお構いなしに,事前に用意したとおぼしきスタイルで強引に答案を書いている。(分かりやすいのは今年の民法。)

おそらく論点をそれなりに拾い,それなりに法律論文の形で
表現できる受験者が少ないんでしょう。
特に民法は論点が拾って時間内に処理できるかが大事ですから。

つまり,受験生の大半はスタイルや理解の深さで差が付くレベルに
なく,強引な答案でも論点が拾えて一応の体がなってれば
相対的に浮かぶってことでしょう。

投稿: etu | 2008/03/13 00:56

>でも一度も自分で読もうとはしなかったらしい。

これは「当然読んでいるだろう」という思惑がはずれた、という意味でしょう?

以前から「当然○○していると思ったら」というのは目立っていて、工場勤務などでは結局のところ力仕事(穴を掘るとか)を全くしたことがないから力の入れ方自体を知らないからだ、なんてところになっています。

ものすごく基礎的な、たとえばドライバーでネジを締めるといったところで違いが出てしまう。

以前は、学校教育などでは差がなかったと思います。
しかし実務教育ではあった。
それが座学上でも出てきたと言うことではないかと思います。

今までの何十年かの流れや、小中高生を見ているとこのような傾向は今後悪化するだろうと思いますよ。

投稿: 酔うぞ | 2008/03/13 09:50

 私もLS生ですが、「最高裁判例解説は「読み込む」とかいう性質のものではなく、最高裁の判例を理解する上では最も手軽に正確なところを知りうる資料」という先生のコメントに同意します。
 過去の関連あるいは前提判例や学説が、網羅的かつ簡潔にまとめられているので、イマイチよく分からない判例や特に判例が重要な刑訴判例でよくお世話になってます。
 それでも、8法もあると、100選や重判が基本となってしまっていますが。

投稿: しゅう | 2008/03/14 22:21

>ロー卒後の受験生と懇談会があり、そこで最高裁判例解説をしっかり読むことが重要と指摘したところ、その判例解説はどこに行けば見られるのかと質問されたそうである。

昨年5番教室で行われた勉強会の話でしょうか。

もしそうだとするならば、「どこに行けば見られるか」と発言をした方はH大LSの修了生ではありません。

あの発言を聞いたときは確かに私も驚いたので、その後同期に「あの人は誰か?」と確認しました。

投稿: R | 2008/05/25 15:59

このエントリの話をうかがった先生は、実はH大ではないのでした。

投稿: 町村 | 2008/05/25 16:50

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