EMA: モバイルコンテンツ審査運用監視機構
モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(仮称)準備委員会というのが、モバイルコミュニケーションフォーラムにおいて着々と作られつつある。
3月25日にも、正式に発足して発起人を集め、5月末に基準を認定して運用が始まる予定である。
この機構は、要するにこれまでの広告審査機構や映倫、ビデ倫などのモバイルネット版である。
主な事業は
「サイトが健全であるかどうかの認定」
「認定の際の判断材料となる基準策定」
「フィルタリング会社等の第三者の利用も視野にいれた有害なサイトを制限するための基準策定」
「運用監視」
「一般ユーザーからのクレームを受付、基準策定への反映、該当サイトに改善の指示等」
である。
英語名にはモバイルという文字がなく、ただコンテンツ評価モニタリング機構とあるので、いずれは携帯端末以外のコンテンツ審査にも手を伸ばせるという含みがあるのだろうか?
ともあれ、かなり大がかり(理事会他の合議体が大小併せて10以上もある)で、コストもかなり高いものが予想され(ビデ倫と違ってパッケージに一枚5円×2のシールを必要とするということはないのが救いだが、プライバシーマークの例では新規取得が30万から120万、更新時に22万から90万)、しかも総務省の肝いりであるので、その天下り団体新設との懸念もあり、こうした組織を作るには組織自体の透明性が極めて重要だと思われる。
それに、映倫・ビデ倫と同様の問題が発生するので、とりあえず憲法21条との関係や審査機構の民事・刑事責任の可能性などを踏まえておく必要があろう。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- Book:リーガルテック活用の最前線(2020.12.27)
- article:#山本龍彦 「思想の自由市場の落日 アテンション・エコノミー× #AI 」NEXTCOM44号4頁(2020.12.06)
- ネットにデマ投稿で名誉毀損の「罪」(2020.11.03)
- #法とコンピュータ学会 も #民事司法のIT化 がテーマ(2020.10.22)
- インスタの名前で誹謗中傷(2020.08.24)
コメント