book:インハウスローヤーの時代
武本弁護士エントリのコメント欄で指摘した書籍がこちら。
本来、法曹人口を拡大して法の支配を行き渡らせようといった場合、単に訴訟の件数を増やして訴訟社会にしようという発想ではなく、予防法務段階も含めて、あるいは交渉過程も含めて、法的な裏付けある行動を行き渡らせようとしていた。
つまり、企業のコンプライアンスも、ただ形式的に守ればよいというのではなく、談合とか贈収賄とか粉飾といった目先の利益に目がくらんで犯してしまう違法行為を排除することが本来の目的であり、その結果公正な社会が少しでも実現できたらいいよね、という話であった。
司法過疎の話にしても、単に訴訟ができるとか、代理人弁護士を付けられるというだけではなく、訴訟以前の段階での理不尽な泣き寝入りを、裁判や法律家へのアクセスを容易にすることで少しでも減らそうという話であった。
こういった問題が、単に法曹人口をむやみに拡大させれば自然解決するかというと、そんな単純な話ではなかったのであるが・・・。
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