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2008/01/04

politique:靖国は駄目で伊勢神宮はよいのはなぜか?

asahi.com:首相、伊勢神宮参拝に出発 民主・小沢代表も

これはタブーに触れることになるのかもしれないが、靖国神社参拝にはあれだけ騒ぎになるのに、伊勢神宮参拝には全く異議が聞こえてこないのはなぜか?

靖国神社参拝に反対するのは、靖国神社の大東亜戦争賛美の姿勢に対する反対と、戦犯合祀に対する反対というのが政治的な理由であり、法的には、それらとは関係なく、政教分離に触れるからというのが最重要な理由である。

そして政教分離という点では、別に靖国神社に限らず、伊勢神宮でも同様であり、公式参拝なのかどうか、内閣総理大臣としての参拝なのか私人としての参拝なのか、玉串料とかは誰が出すのか、公用車とかSPとか税金を使った参拝なのかどうかという諸点は、伊勢神宮参拝にも同様に問われてしかるべきなのである。

にもかかわらず、なぜ、憲法の先生たちや、靖国公式参拝に違憲訴訟を提起する方々は、伊勢神宮参拝に何も言わないのか、誠に不思議である。

ちなみに、あの村山首相も伊勢神宮に参拝していたが・・・。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

政治的意図と憲法論議が乖離している例ですね。

別に伊勢神宮に限ったことではなく、極端な違憲説に立つと、葬式にも参加できなくなる場合があるので、そういう考えの人はどう思っているのか、不思議でなりません。

投稿: こう | 2008/01/05 05:31

緩やかな目的・効果基準に沿っても、靖国神社公式参拝の場合、違憲の疑いが高いということはあるでしょうね。靖国の場合、「宗教に対する援助、助長、促進」という効果を認定することがより容易ですから。この点、閣僚が、親戚・知人等の葬儀に出席する場合とは大いに異なります。

投稿: 小倉秀夫 | 2008/01/05 12:32

>小倉先生
行為の外形からすれば、毎年必ず伊勢神宮に行っている様なので、少なくとも厳格な目的効果基準の立場に立つならばなおさら、特定の宗教を助長、促進、援助する効果は生まれていると思いますが?

なので、少なくとも憲法学の先生方は、騒いでもおかしくはないと思うんですが?

>靖国の場合、「宗教に対する援助、助長、促進」という効果を認定することがより容易ですから。

具体的には?これだけだと、緩やかな目的効果基準の場合、神社が何を祭っているかによって、違憲かどうかが問われる事態になりそうですが?

判断するのは、行為の外形が、どうなのか、ということだと思うんですが?神社にお参りに行く、という点では、靖国と伊勢神宮では、何が違うのでしょうか?

投稿: こう | 2008/01/05 15:32

葬式とはおそらく違うでしょうが、伊勢神宮参拝は歴代内閣の恒例行事で、参拝を恒例にするというのは特定の宗教の「助長、促進」になるでしょう。

投稿: 町村 | 2008/01/05 15:38

>小倉秀夫さん
>靖国の場合、「宗教に対する援助、助長、促進」という効果を認定することがより容易ですから。

「容易」というのは誰にとって容易なんでしょうか?
本年もよろしくお願いします。

投稿: 平田 | 2008/01/06 00:37

>小倉秀夫さん
>靖国の場合、「宗教に対する援助、助長、促進」という効果を認定することがより容易ですから。

意味が分かりません
神道で、本殿に祭られている祭神が神と死者である差異ってあるんですか?
例 神田明神、北野天満宮

投稿: sakimi | 2008/01/06 01:20

伊勢神宮の神様は実在の神か又架空の神様か?神様は色々な神様があるけれども何だか良く判らない?お寺は解るが。

投稿: あかまんぼう | 2008/01/06 10:13

問いに対する答えになっていないのかもしれませんが、
伊勢参拝違憲訴訟が起きずに、靖国参拝違憲訴訟が起きるのは、単に、前者で精神的損害を被ったと感じる人が後者でこれを感じる人よりも少ないからに過ぎないのかもしれません。
理論的にみて政教分離の状態があるとしても、それにより苦痛を感じなければ、少なくとも国家賠償請求などは起きてこないのでは?
実際には、首相の伊勢参拝でも苦痛を感じる人はいるのかもしれませんが、今のところ、何らかの理由で訴訟をしようとまでは思わないだけなのかもしれません。面倒なのか、コストなのかわかりませんが。
町村先生の問いは、靖国参拝では苦痛なのに、伊勢参拝では苦痛を感じない(あるいは感じる人が靖国より少ない)のは何故だろうとの問いなのかもしれませんけれど。

投稿: 伊豆 | 2008/01/06 10:57

伊豆先生、訴訟提起という点では、全くおっしゃる通りですね。
実務家の先生らしい視点、感謝します。

投稿: 町村 | 2008/01/06 12:12

私自身は、厳格な目的効果基準を支持していますので、緩やかな目的効果基準の問題点を指摘されても「はあそうですか」というよりないのですが、靖国の場合、「公式」参拝する側もこれを受け入れる側も、戦没者追悼儀式の準独占化を目指している(それ故、非宗教型の国立戦没者慰霊施設の建設を妨害する)面があり、靖国こそが戦没者慰霊施設として特別な存在であるということを示威するという側面が、首相等の公式参拝や議員による集団参拝にある以上、緩やかな目的効果基準の下でもより意見の方向に繋がりやすいということでしょう。

投稿: 小倉秀夫 | 2008/01/06 15:47

>小倉先生

>靖国の場合、「公式」参拝する側もこれを受け入れる側も、戦没者追悼儀式の準独占化を目指している面があり

一応、評価はさておくとしても、具体的に靖国が違憲性を持ちやすいということは良くわかりました。

話を一歩前に進めますが、確かに伊勢神宮参拝行為にはそういう側面はないでしょう。

しかし、そういう側面がないからといって、伊勢神宮の参拝行為に違憲性がなくなるわけでもなんでもないわけで、小倉先生は、伊勢神宮の参拝行為について「違憲性を導き出すのが困難な事情」が存在するとお考えなのでしょうか?

毎年恒例の伊勢神宮の参拝行為自体は、どう妥協しても、宗教行為ですし目的効果も、緩やかな目的効果基準に照らしても、問題があるようにしか思えません。

というか、根本的に小倉先生は、伊勢神宮の参拝行為は緩やかな目的効果基準の下では違憲になる可能性すらないと思っていらっしゃるのでしょうか?

投稿: こう | 2008/01/06 17:36

小倉秀夫氏

祀られている祭神によって違憲の可能性が変わると言うのは、乱暴なご意見だと思います。

尤も、2008/01/06 15:47に投稿されたコメントを読む限りでは、靖国でも伊勢でも違憲と考えておられるように思えますが。

どっちにしろ、「戦没者追悼儀式の準独占化を目指している」とは初耳ですので、参考となるソースがあれば教えていただければ幸いです。

投稿: 風雲 | 2008/01/07 01:50

>靖国の場合、「公式」参拝する側もこれを受け入れる側も、戦没者追悼儀式の準独占化を目指している

ふむ、それならば
日本全国のどこにでも靖国の英霊を分祀すれば、どこででも戦没者追悼儀式が可能ですね

>(それ故、非宗教型の国立戦没者慰霊施設の建設を妨害する)面があり、靖国こそが戦没者慰霊施設として特別な存在であるということを示威するという側面が、

あの~?自分で何を言っているのか自覚されていますか?
非宗教型の慰霊を何か例として一つで良いので出してください

>首相等の公式参拝や議員による集団参拝にある以上、緩やかな目的効果基準の下でもより意見の方向に繋がりやすいということでしょう。

私的であればいいのだし、私的なら集団参拝でも全く問題ないですね

投稿: sakimi | 2008/01/09 22:38

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