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2008/01/31

net情報を鵜呑みにしてレポートは学生だけではない

最近の学生はウェブページからコピペしてレポートに貼り付けて、堂々と提出する、というのは大学の先生たちの間で非常によく聞く嘆きなのだが、学生だけじゃなかった。

asahi.com:読売記者「ネット情報だけで記事」、休職1カ月処分

読売新聞サイトに行ってみたが、対応する記事は載っていなかった。

問題となったのは1月27日付の「非認定学位で教授昇進 金沢大 米の大学で『博士号』」という記事で、これはなんとasahi.comの記事内容とネットで公開されている情報をもとに作った記事だそうだ。

何故ばれたかというと、金沢大学の見解も「金沢大は2教員の処分は考えていないとしている」「2教員の昇進は『業績を重視した』とし」という内容で載せていて、大学はコメントしていないのにコメントが載っていると抗議した。

学生がコピペレポートを書いていると、中に「拙稿○○ページ参照」とかいう記述が残っていたりして、誰の拙稿か!ということになるのと、よく似た現象だ。

くだんの記事は、グーグルキャッシュで今ならまだ見られる。

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コメント

これは意外と根の深い問題です。

読売新聞はいわゆる慶應義塾大学法科大学院新司法試験問題漏洩疑惑事件をスクープ報道しましたが元ネタはインターネットサイト2ちゃんねる司法試験板に掲載されていた情報です。ただしちゃんと足をつかって取材し裏をとっています。

本件の場合はたがが大学のコメントにしか過ぎずこんなものは大学に電話すればすむだけの話です。大学に電話が繋がらないのであれば「金沢大学職員名簿」などから金沢大学幹部の自宅に直接電話するという方法もあったはずです(一般人だとどうかと思いますが新聞記者ならまあ許されると思います。)。

本件はマスコミが自分達の名刺の力を過信することによっておこった断じてあってはならない事件です。こういう事件が頻発するとインターネット情報をもとにした事件の取材ができにくくなりますし報道価値も落ちます。

慶應義塾大学法科大学院新司法試験問題漏洩疑惑事件に関するマスコミ報道についてもどうもインターネット発ということで法科大学院関係者から軽く見られている風潮がありました。私の法務省と文部科学省に対する情報開示を求める戦いはこの風潮を断ち切るためにあります(もちろんそれだけの理由だけでやっているわけではありませんが。)。

投稿: 開示請求 | 2008/02/01 23:29

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