jugement:JRの採用差別、損害賠償を認める
国鉄分割民営化の際の組合差別を正面から認めて、損害賠償請求を認めた判決が下された。
その当時をリアルタイムで知っているが、公然たる組合差別で、国労と千葉動労とは人材活用センター送りとなり、要するに鉄道の仕事からは外され、草むしりだのなんだのをさせられていたという記憶がある。
あげくに、JR発足時には採用されず、清算事業団行きとなり、最後は解雇された。
その後の長い闘争が、この判決ではようやく報われたというわけである。もっともこれまでも労働委員会レベルや行政訴訟では勝ったり負けたり、和解の動きがあったり労組側が分裂したり、結局最高裁では救済命令を出した中労委の命令を取り消すと言うことで確定した。(最判平成15年12月22日PDF)
ちなみに、現在の最高裁長官島田二朗氏は、この判決において反対意見を書いている。
そういうわけで、まだまだ裁判闘争は続くというところであろう。
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