corruption:国立大医学部教授の収賄
univ.学位を金で売っていた名市大教授およびuniv:国立大学医学部教授は金で動く?の続報。
この記事によれば、{大阪大で博士号を取得した30代医師は審査の主査に10万円を払ったことを認め「全国の医学系大学院の慣習で、払うのは当たり前だ」と話した。東北大で博士号を取得した40代医師は担当教授に数万円の謝礼を払い、食事の接待もしたといい「100万円を学位取得者の頭割りで払う教室もあった」と証言した}という。
そしてこのような行為で教授が一人収賄で逮捕されているにもかかわらず、各大学はパンドラの箱を開けるのを恐れる余り、ほっかむりを決め込むつもりのようである。
今後はしないというつもりもないようである。
確かに、かつてはこの手の「慣習」は当たり前で、むしろ社会的儀礼として認められていた感がある。それでなくても、医者にかかれば、通常の診療報酬のほかに心付けをするのが当たり前で、医者のみならず医療スタッフに対してもそうであった。
さすがにそうした習慣は、表だって行われることはなく、だからこそ大人の知恵だったりするのだが、近年は明示的にそのような心付けを断るというところが多い。断る表示をしながら受け取るところもあるそうだが。
そうした「常識」にどっぷりつかった世界では、博士号を授与するのに謝礼が発生するのは「当たり前」という感覚にもなるのだろう。
しかし、公務員がその職務に関して便宜を図る見返りに金銭を受け取るのは、疑いもなく収賄である。上記の行為を「当たり前」としている連中に、防衛省前事務次官を糾弾する資格はない。
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