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2007/12/17

arret:刑事訴訟記録の文書提出命令

最決平成19年12月12日(PDF全文)

刑事訴訟記録で、刑訴法47条の適用のある記録について、提出命令を認めた原決定を支持したものであり、最高裁としてはおそらくはじめて、刑事訴訟記録を法律関係文書として提出義務有りとした決定である。

この事件では強姦の被害者として告訴した女性が、自らその強姦を不法行為とする損害賠償請求訴訟を提起しており、その限りではプライバシーとして保護されるべき秘密性を自ら放棄した事項であることから、その内容を記載した調書の提出命令が許されるとしたという特殊性がある。

それとは別に、被告・国が提出した担当検事の陳述書において、調書の記載を前提にした陳述を行っており、被告がこれに依拠して弁論をしているので、本件の刑事記録は引用文書という性格も併せ持っている。
もちろん引用文書であっても第三者の秘密事項が記載された文書が無制限に提出させられるというのはおかしいのだが、秘密性と文書提出を求める利益との考量という点では、法律関係文書よりも引用文書の方が、より提出を認める方向に評価されやすいと考えられる。

ともあれ、刑事訴訟記録の文書提出命令が法律関係文書として認められたのは、このジャンルの判例法上画期的と位置づけられる。

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