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2007/10/05

lawsuit:公園噴水で遊ぶ子供の声がうるさい、差し止め!

ニフティニュース:公園の噴水遊びを騒音認定、「基準超す」と使用停止に(読売新聞)

読売新聞の扇情的かもしれない報道を真に受けるのもなんだが、「ほんとか、どんだけ~」という感じだ。

「西東京いこいの森公園」の噴水で遊ぶ子供の声がうるさいとして、数十メートルほど離れた場所に住む女性が騒音差し止めの仮処分を申し立て、東京地裁八王子支部が1日、噴水を使用してはならないとする決定を出して2日から使用が停止されていた。

複数の噴水口から水が断続的に噴き出す仕組みで、水の間を縫って遊べるということで、ずいぶん楽しそうなのだが、女性の家付近では噴水で遊ぶ子供の声が60デシベルに達し、これは都条例の規制値50デシベルを超えているから差し止めというわけである。

似たような訴訟が最近あったような気がする。そう、階上の子供の足音等がうるさいといって訴えて、損害賠償が命じられた事例がつい昨日報道されていた。これは典型的な隣人訴訟だが、公園と周辺住民というのもなかなか現代的な紛争のにおいがする。

報道にあるような50デシベルという基準で機械的にはかれば、子供が集まって遊ぶ公園はもちろんのこと、保育園、幼稚園、小中高校、下手すりゃ大学も、そのそばにすんでいる人が、たいていは、いる訳で、軒並み使用差し止めになりかねない。

公園と学校では公共性に違いが有るから受忍限度も違うということになるかもしれないが、逆に小学校の休み時間のうるささは公園の比ではないことが多いので、受忍限度でいえば分が悪いかもしれない。

上記の仮処分事件には、申立人側にどんな事情があったか、当事者間にどういう交渉経緯があったか、また噴水の構造とかはわかっても騒音低減の工夫が可能かどうかとか、様々な要素が絡みうるところ、報道では全く明らかではないので、直ちに不当な決定とは断じられないが。

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コメント

 日本では簡単に引っ越しできないほど住環境がプアなので、こういうことは今後も頻発しそうですね。

 あるいは昔であれば近所付き合いというものもあり、遠慮や我慢が強いられましたが、最近はそう言うことが全くなくなったということなのかも知れません。

…サッチモの what a wonderful world!には、

I hear babies cryin', I watch them grow
They'll learn much more than I'll ever know

という一節がありますが、さて、われわれは何を学んできたのでしょう?

投稿: rijin | 2007/10/05 09:52

美しいメロディと歌声が、ついでに車のコマーシャル画面も、思い浮かぶような引用をありがとうございます。

特に公園とか学校は周辺の住民が共同で使い集い大事にするという存在だったと思います。そういうところでは、起きない紛争かもしれませんが、そんなことをいっても紛争がある以上仕方がないです。

手続法的には、この種の紛争を、どうしたら法的にも人間関係的にも正当性を失わない方法で決着させられるか、ADRも含めた紛争処理方式のあり方に思いをいたします。

投稿: 町村 | 2007/10/05 10:24

迷惑施設の逆転、というヤツですね。

以前は、葬儀場建設絶対反対だったのが幼稚園建設絶対反対になったりしているわけです。

なにしろ、望ましい住環境が山の中で他人と生殖せず、歩いてすぐのところにコンビニがあって、電車で都心にすぐに出られる。
なんてのが出てくる時代であります。

いささか、疲れていますね。

投稿: 酔うぞ | 2007/10/05 10:32

他人と生殖せず、に吹きました。

その近くのコンビニに若いのがたまっているとまた気に入らないんだろうなぁ。

投稿: 町村 | 2007/10/05 11:05

数十m離れて60dBって事はコドモは絶叫してるわけですよね。噴水といっても、コドモが持続的に絶叫する絶叫マシーンであれば、判決に納得がいきます。

東京都の場合は条例(法の委任を受けて規制値を決める)がとても厳しいです。電気屋においてあるクーラーで合法的に住宅地の敷地境界から1m以内に室外機を置けるものはほとんどなかったりします。合法とされるモノも実測したら多分ダメなケースの方が多いのではないかと。

他に規制値が厳しくなる前からあったものは野放しで、新住民は一方的に静かにしなきゃいけないなんて問題や、行政が紛争を処理したがらないで、深夜の居酒屋やカラオケ屋(警視庁の担当)なんて野放しなんですがね。

結局裁判以外に解決法がないという事になってるので、不幸ですね。

投稿: kumakuma1967 | 2007/10/05 14:21

>結局裁判以外に解決法がないという事になってるので、不幸ですね。

ここが事案の核心かも。

投稿: kissless | 2007/10/05 16:46

 たきもと@西東京市民です
 
 訴えた女性が、心臓に病気をかかえていて・・・・・というのが真相のようです。
 
 そのあたりが、裁判所の判断に大きく影響を与えたのではないかと、思われます。

投稿: たきもと | 2007/10/08 21:56

google mapで位置を確認してみたら、老人保健施設から噴水まで50m,100m以内に入院施設を持つ病院が.....って、昔ここに入院し、同室の患者さんが亡くなったのを覚えています。
 女性が訴えなくても、生死の境に近い人が多い環境ではありますね。
 子供の声がやすらかに楽しめる程度になる事を願います。

投稿: kumakuma1967 | 2007/10/08 22:57

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町村先生のMatimulog経由 http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__yomiuri_20071005it01.htm 公園の噴水遊びを騒音認定、「基準超す」と使用停止に(読売新聞)  東京都西東京市緑町の「西東京いこいの森公園」の噴水で遊ぶ子供の声がうるさいとして、近くに住む女性が騒音... [続きを読む]

受信: 2007/10/06 19:57

» 1人の苦情でさびれる公園 [taki-log@たきもと事務所 ]
   同じ西東京市でも私の家からは若干離れているので、この公園を利用することは殆 [続きを読む]

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