jugement:検索連動型広告が商標法違反となるかどうかが争われた事例
Yahoo!などの検索結果画面に現れるスポンサーサイトの広告が、その検索ワードを登録商標としている者に対する商標権侵害となるかという問題。
原告は,被告が広告を表示しているインターネット検索結果ページの広告スペースは,原告商品の名称及び原告商標をキーワードとして表示されるスペースであり,原告商品の名称及び原告商標と同一である。したがって,原告商品の名称及び原告商標を構成する文字を入力した結果表示されるインターネット上の検索エンジンの検索結果ページ内の広告スペースに被告が自社の広告を掲載することは,商標法37条1号に該当すると主張する。
しかしながら,原告商品の名称及び原告商標をキーワードとして検索した検索結果ページに被告が広告を掲載することがなぜ原告商標の使用に該当するのか,原告は明らかにしない。のみならず,上記の被告の行為は,商標法2条3項各号に記載された標章の「使用」のいずれの場合にも該当するとは認め難いから,本件における商標法に基づく原告の主張は失当である。
ちなみに、問題となった検索ワードは「カリカセラピ」「PS-501」とのキーワードである。
この事件は主位的に請求されている不正競争防止法違反が、原告標章(その一部たるPS-501など)と被告標章との類似性が否定されてしまっているので、検索エンジンのスポンサーサイト広告については予備的請求の商標法違反のみ判断されている。
そして登録商標がなんなのかは省略されているので分からない。
しかし、推測するに、PS-501が含まれた表示なのであろう。
ということで、イマイチではあるが・・。
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コメント
登録商標は登録第4335074号のカリカセラピの方じゃないでしょうか。多分。
投稿: えだ | 2007/09/20 22:29