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2007/08/28

bloggerは利害関係を開示すべきか?

CNET Japan:ブログの倫理:いつ、何を情報開示するべきなのか

日本でも、ブログ記事の商品推奨が実は依頼記事だったとして、何度か問題になった。総じて、この種のお小遣い稼ぎ的な行動を隠していると、非難が寄せられがちだが、さりとて自己の利害関係をすべてさらけ出さないと記事一つ書けないというのも、匿名を重んじる日本のブロガーにとってはとりわけ、受け入れがたい話である。

上記記事で指摘されているような、ブロガーが持つ利害関係、バックグラウンドとか帰属する社会を明らかにすることの意味は、ブログの内容に一定のバイアスがかかっているかいないかを、読者サイドから見て判断できるようにするためであろう。しかし利害関係を明示したからといって、バイアスがかかることを防ぐことはできない。また読者サイドの判断が正しいかどうかも、保証の限りではない。
例えばアフィリエイト広告を出しつつ、その商品を褒めちぎるエントリを書いたからといって、その評価が不当なモノであるとの証拠は必ずしもあるとはいえない。
個人の名声による信用だって、よほどその人のことを知っている場合は通用しても、名前を聞いたことがあるだけという人が凄い肩書きを表示しているからといって、アプリオリに信頼してもらえる時代ではないと思う。

結局のところ、ブログに書かれている内容についての評価能力がなければ、ブロガーの利害関係が明らかにされていようといまいと、評価はできないのである。

ただまあ、個人名や社会的立場、利害関係が表示されていると、一応の推測は働くかもしれない。例えば、弁護士さんであれば法律関係について専門知識と判断能力を持っているだろうという一応の推測は、それなりの根拠がある。もっとも最近ではそうした一応の推測すら自ら打ち破るような言動の弁護士が目につくようになってきたが。

ともあれ、利害関係の開示は、後でだまされたという感情を持たれないようにするのには有効なのだが、読者が読む段階での信憑性評価に常に決定的なポイントとなるわけではない。

一般的には、そういう確度の情報と覚悟して接するしかないのである。

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コメント

最近はコメントなどでも「酔うぞは○○を重視する立場です」「機械屋です」「CAD/CAMの専門家です」なんて書くことが増えてきました。

コレを書くことで、延々と続く説明のかなりをカットできると感じています。

だいぶ前に書いたのですが「どうやって信頼してもらうか」は結局は書き続けること、に尽きると思うのです。
また、最近のメディア系(?)ブログ(ITmediaなどにある)専門家の発言がさっぱり言いたいことや問題意識が伝わってこない、むしろ古手のネットワーカの発言の方が良く分かるということを見ると、「伝え方」の問題がとても重要で幾ら良いことを書いても、全体がさっぱり伝わらないなんてこともありますね。

そんなわけで、ここらのハードルは大変に高いのではないか?と思うようになってきました。

投稿: 酔うぞ | 2007/08/29 00:21

そのハードルは、もともと大変に高いものだったのでしょうね。

自分の生み出した文章とか絵とか音楽とかで人に何かを伝えるってことですから、一回か二回なら、ヒットもでるし、限られた範囲ならそれに特化した作品を生み出せるとしても、不特定多数人に継続的に何かを伝え続けるのは、一個人には難しいことなんですよ。

才能と呼ばれるわけわかんないものとか、マスメディアのような資本、つまり多くの人が時間と労力と資材を使ってバックアップするとか、そうしたモノがないと。

ただそれでも、Webのおかげで大小様々な才能がそれに見合った情報発信を現実にできるようになったことは間違いない、と思います。

投稿: 町村 | 2007/08/29 08:18

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