arret:行政訴訟の原告適格と民事訴訟の請求適格
景観権,人格権等に基づき民事訴訟上の道路工事の差止めを求める訴えにつき,本件道路工事の一般的停止を求めるもので,行政訴訟の方法によることなく事業認可ないしその事業計画変更の認可に対する不服を申し立てるものであるから民事訴訟として許容されないとして訴えを却下した原判決を取り消し,原裁判所に差し戻した事例
周辺住民による道路工事差止訴訟について、原判決は、行政訴訟の原告適格が行政事件訴訟法の改正と最高裁大法廷判決により拡大されたのだから、行政処分に基づく工事の差し止めを求めるような訴訟は民事訴訟として起こせなくなったとして、訴え却下した。
しかし本判決は、大法廷判決によっても周辺住民の行政訴訟原告適格が認められるかどうかは確実でないのだから、たまたま行政訴訟を提起することのできる適格をも備えていたからといって,民事訴訟の原告適格ないし訴えの利益を失うものとは解することはできないとした。
また、行政処分が前提となっているからといって、これが公法上の受忍義務を課して民事上の差止請求権も失わせると解することはできないとしている。
最高裁がどう判断するか、注目の論点である。
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