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2007/06/13

sofmapの誤表示問題

ソフマップのオンラインショップでは、あるモニターの価格を198,000円ではなく19,800円と表示して、多数の注文が殺到したという。
お詫びとその後の処理についての告知ページによれば、契約の成立を認めず、キャンセルをお願いするとのことである。

この件をめぐっては、過去にも例があり、電子商取引の準則でも取り上げられているところである。

基本的には、承諾メールを送信し到達した時点で契約は成立する。誤であれなんであれ、表示した価格に基づいての契約の意思表示が双方からなされれば、契約は成立する。
ただし、価格の誤表示は典型的な錯誤(民法95条)なので、無効事由に該当する。
しかし表意者が重過失であれば、表意者からの無効主張は許されない(民法95条但書)。

なお、誤表示を知りながら申し込んだ者は、一般論としては契約の成立を主張できない、あるいは無効主張を否定できないというべきであろう。根拠としては、信義則違反が最もなじみやすいが、心裡留保(民法93条)の類推適用も考えられる。状況としては心裡留保類推適用の方が適合的だという気もする。

経産省の準則では、価格を一桁間違えたような場合、その相手方も間違いであることが当然気づくだろうとして、無効主張を認めるかのように説明されているが、激安価格での売り出しということはあり得ることなので、一概にはそういえないであろう。まして、ソフマップは中古品や激安価格でも有名だった。

結局、一人で数台注文したり、誤表示を掲示板で見たというようなケース以外は、錯誤の主張ができないで、履行に応ぜざるを得ない。応じなければ、損害賠償責任が生じる。

もっとも、そうはいっても、履行を強制するにせよ、債務不履行責任を追及するにせよ、最終的には訴訟によらざるを得ず、そうなると注文した側は費用倒れとなる。また債務不履行責任を追及するとしても、損害賠償には過失相殺が適用されそうな気がする。
そうだとすると、合理的な解決は、善意で契約を申し込んだ相手方について、返金プラス損害賠償をいくらかし払うというところであろう。

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