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2007/03/16

jury:評決に達せず、解散

CharlotteのMecklenburg County Courtで刑事裁判を傍聴したときのこと。
既にトライアルは終了し、陪審の評議を今か今かと待っているところだった。

いったん、陪審員が入廷した。既に裁判長の下には評決に達せず、4つの訴因のうち二つまでが僅差で要件に至っていないという報告が届いていたらしく、それを読み上げた。
その上で陪審長の婦人を立たせて、「評決に達していないそうだが、もう少し話し合って、評決に達するように努力しなさい」と指示し、もう一度評議させた。

それから約1時間、他の法廷を見て、戻ってみると、ちょうど陪審が入廷してきたところだった。
裁判長「訴因1および2については7対5、訴因3については11対1、訴因4については・・・(聞き取れず)、ということで評決には達し得ないという報告が来ましたが、正しいですか?」
陪審長「はい、裁判長」
裁「これ以上話し合ってみて、評決に達すると思いますか?」
陪「いえ、そうは思いません。」
裁「それでは、昨日からのトライアルですが、また評議にも3時間以上時間をかけたところですが、その結果であればやむを得ないです。陪審の皆さんは解散dischargeです。これにて閉廷します。」

 閉廷を宣告してハンマーをたたくのかと思ったが、ハンマーはそもそも裁判長席になさそうだった。

ところで、この法廷は2ヶ月ほど前にできたばかりで、極めてハイテクな装置に囲まれた法廷だった。
個人的にインタビューに応じてくれた裁判長は、やり過ぎだと言っていたが、裁判長席、コートクラーク席、両当事者席、陪審席、証人席、そして壁にも、それぞれモニターがあるのは当然として、証人席のモニターはタッチスクリーンで、必要に応じて証人が資料に書き込むことができる。地図のここの場所だなどとポイントするわけである。
 また裁判長席には5つものモニターが並んでおり、そのうちの一つは自分のラップトップだが、残りは法廷のカメラ、証拠提示、データベース、そのほかよく分からない用途用に分かれている。例えば当事者の演台で証拠を提示するとき、裁判長がコントロールして陪審席に映すかどうかを決められるそうだ。

さて、この法廷を統率していた裁判長は、ハイテクコートの利用についてネガティブのようで、証人が証言しているのに陪審がモニターばかり見て証人の動きに注目しないと苦情を言っていた。今回のアメリカ旅行で始めてであった意見である。
また審理の合間に訪れた別の法廷の裁判官も、法廷でのハイテク技術の利用について訪ねると「見ろ、私の周りには一台もコンピュータはないぞ。なくてもできるんだよ」と言っていた。

平均的な州裁判所の裁判官の意見なのかも知れない。

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