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2007/02/10

Arret:共有物分割

福岡高判平成19年1月25日(kanzさんはこちら)

民訴的な論点がないわけではないのだが、本判決が注目に値するのはそこではない。
裁判所サイトに載っている判示事項が、独特だ。

曰く
1 本件の事案は,Xら親子とYが共有する通路をめぐる紛争である。Xらからは多岐にわたる主張及び請求がなされているが,本判決が注目されるのは,一審判決では認容されていた通路についての共有物分割請求を斥けた点である。そこで,以下においては,その点に関する限りでの紹介をすることとする。

これはまるで判例時報か判例タイムズのコメント欄のようだ。
察するに、この裁判長(ないし主任)は、判例集向けのコメントも頼まれていて、とても仕事の速い人だから、ウェブ向けの判示事項を抜き書きするより先に判例集向けコメントができてしまったのだろう。
そこで、本来なら判決文の一部を抜き書きして済ませる判示事項に判例集向けコメントを流用し、こんなに親切で、しかも文脈がおかしい(判決の判示事項に「本判決が注目されるのは」だの「その点に関する限りでの紹介」だのと)解説が載ったのだろう。

以上すべて推測。この判決がやがて判例集に載ったとき、私の推測の正しさが(あるいはデタラメさが)判明する。

上記の点に限った判決文かと思ってPDF全文を開けてみたら、普通の判決文だった。

あと、ロースクール生は、境界争いのある土地で、隣地所有者に対し、境界上の土留め工事をせよと求めるには、まず境界確定訴訟を提起して境界を画定してからでないとならないとの見解について、その当否を考えよ。

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