litigation呼び出し忘れで被告が敗訴?
書記官「呼び出し」忘れ被告敗訴 大阪地裁書記官がミス
不思議なニュースである。
---以下転載---
大阪地裁の女性書記官が、貸金返還訴訟の被告に第1回口頭弁論期日を知らせる書類を送り忘れたため、出頭できなかった被告が、原告の主張を受け入れたとして敗訴の判決を言い渡されていたことが27日、わかった。被告側の控訴を受け、大阪高裁は同日、「訴訟手続きに違法があった」として一審判決を取り消し、審理を地裁に差し戻した。
---転載終わり---
期日呼出状の送達を忘れていたなら被告に対する送達報告書が出てこないはずだが、第1回口頭弁論期日が開かれたのだろうか?
期日呼出状の送達をしたように偽装したというのでなければ、良く理解できないニュースである。
付郵便送達をすることにして、郵便を出すのを忘れたのだろうか?
訴状も送り忘れたとは書いていないので、訴状と呼び出し状は送られ、後に期日の変更がなされたということだろうか? その場合でも呼出状の送達報告書は必要だと思うのだが。
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コメント
そういうチョンボ書記官は送達報告のチェックという基本を看過するんでしょう。そうでなければ.送達報告欠如で事態に気が付き口頭弁論を開かないように手当てしますから。
けっこうあるんですよ。表ざたにならない段階で手当てされているだけで。突然の理由が曖昧な職権による期日変更はこういう「手当て」でもあったりしますから。
投稿: 匿名法曹 | 2006/12/28 01:08
読売新聞の記事によれば
>地裁によると、書記官が訴状を被告側に送る際、弁論への呼び出し状と答弁書の催告状を同封し忘れたという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061228i301.htm
とのことでした。本当に送ったつもりでいたのかもしれません。
投稿: FLOWER | 2006/12/28 05:34
なるほど、そうですか。
書記官が送達報告書を確認し忘れるというのも考えにくいなと思ってましたが、加えて裁判官はチェック欄すら見ないのかと不思議でした。でも訴状送達があったのなら、まあ、ありうることかな。
投稿: 町村 | 2006/12/28 07:55
なにも書記官だけの問題じゃないですよ。
以前、我が弟宅に何度も某東京の弁護士事務所から間違い電話が留守電に入っていました。
当時、忙しくて夜中にしか帰宅しなかった弟は最初この間違い電話を無視していたそうです。
「そのうち間違いに気がつくだろう」と。
ところがしつこく続くのです、この間違い電話。
内容は
「○○さん、△日に出廷ですから!もう何度も連絡していますよ、こちらは!」というもの。
その△日が近づくにつれ、弟もさすがに気になり、留守電に入っていた電話番号に電話をするとメッセージ通り東京の某法律事務所でした。
ずっと間違い電話で留守電が入っていて迷惑している。無視しようと思ったが、内容が内容なので連絡したと伝えたところ、謝罪の言葉もなく、
「あっ・・・それで。そうでしたか」
の一言で電話を切ったそうです。(電話は担当の弁護士に繋がれこのセリフを吐いたのは担当弁護士)
ミスは日常に潜んでいるのです。
投稿: 怖い怖い | 2006/12/28 12:44