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2006/10/07

jugement:メール相談の内容を他に漏らした弁護士の守秘義務違反

大阪地判平成18年9月27日(PDF全文)

 ウェブページ上の法律相談受付からメールで受けた相談内容について、他に漏らした弁護士が、相談者に対して守秘義務違反による損害賠償義務を負うとされた事例である。

詳しくは判決文を読んで欲しいが、弁護士の場合はセカンドオピニョンを求めたりすると受任している弁護士の期限を損ねても当然ということが前提になっているようなところがある。

それはともかく、受任関係が成立しなくとも、職務上知り得た事実についての守秘義務は生じると判断された事例である。
ウェブページ上の法律相談に関する弁護士倫理の一事例として参考となる。

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法律・裁判」カテゴリの記事

コメント

「セカンドオピニオンを求める=信頼関係を損ねる」のような認定がしてあるように読めて、若干違和感を感じます。
まぁ委任関係がないから守秘義務がないという反論は通らないとは思うけど、メールで寄せられた質問について、弁護士内部で原告が実在しているかどうかくらい聞くことは何とか正当行為等の根拠で違法性がないという主張はできなかったものでしょうか。

何となく、こういう事案で損害賠償義務を負わなければならないというのは、厳しい判断のように思います。。。

投稿: うーん。一弁護士として | 2006/10/07 07:35

確かに厳しい判断だと思いますが、弁護士同士なら守秘義務のある情報の交換も許されるというのは、交換先の弁護士もまた秘密を守るからと期待できるからなんでしょう。
この場合は情報を伝えた相手が依頼者に文句を言うような奴だったわけで、その点がどうも。秘密は厳守しますと書いて相談を募っている以上、結果責任かなと思います。

投稿: 町村 | 2006/10/07 11:51

最近、氏名を書くと成りすまされるのでこれで失礼いたします。

正に
「セカンドオピニオンを求める=信頼関係を損ねる」
が大いに疑問です。
今やセカンドオピニオンはごく普通です。

実際に代理人らが辞任した理由は違ったことも認定しており、納得できないです。

投稿: 神谷町の森 | 2006/10/09 22:51

事件番号 平成18(ワ)1464
事件名 慰謝料請求事件
裁判年月日 平成18年09月27日
裁判所名・部 大阪地方裁判所 第18民事部

判決文の一部に間違いがありますが、(8頁2にあるB、D弁護士が原告に懲戒申立の手続き依頼したとあるのは全くの誤解である。原告本人が手続きをしている。また懲戒申立取り下げに原告は反対しておらず、被告が真摯に謝罪してくれればとの希望であったが、被告はこれを拒否する旨B、D弁護士らに伝えてきたと。これがことの経緯ですがま、あまり判決に関係ありませんか)判決は妥当だと思います。

所属弁護士会、日弁連の議決書の結論も同様であり、(但し被告弁護士は懲戒までにはあたらないとして処分なし)判決が不服と考えるのは疑問です。

現在、被告が主催していたHPは書き換えられていますが、当時は「法律相談不可」とも記されておらず、ましてや「守秘義務を固く守ります」と書き、かつ守秘義務を持つ弁護士が主催していますよ、という“弁護士”の肩書きで人を信用させておいてそれを勝手に仲間内でベラベラ喋られていることが日常的にやられていると思うと依頼者は怖くてたまりません。

弁護士に話すことは非常に私的なほかの人に知られたくない内容なのです。だからこそ、弁護士は医師らと同様に守秘義務が課せられているのではないでしょうか。

原告はこのことで60代の被告弁護士、B、D弁護士の影響力の及ぶ弁護士らに一切相談にのってもらえず、今も姉弁の怖さ、それを当然とする弁護士界の怖さに怯えているのです。

弁護士相手に本人訴訟をせざるを得なかった原告の気持ち、弁護士のみなさんにはおわかりになるでしょうか。

投稿: 弁護士は怖い | 2006/10/17 13:00

案外、弁護士からの被害、“士”からの情報漏れで悩んでいる方が多いのには驚きました。
私宛にメールが届いていますから・・・。
とても冗談には思えません。
特に弁護士さんを敵にまわしてしまうと、「どうしたらいいのか、本人訴訟しかないのか」と悩まれるようです。
セカンドオピニオンを聞くのは当たり前というのは理想です。
現に口にしただけで、「信用してないのか」と決めつけられ暴言を吐かれた方もいらっしゃるようで。

残念ながら稀な例ではないのです。

(個人的に相談されても何も力になれません。経緯をお話しすることくらいしか。メールを下さった皆さん、ごめんなさい)

投稿: 弁護士は怖い | 2007/01/06 05:21

本日、大阪高裁で控訴審判決がありました。
「(一審の)判決を取り消す」
判決文によると一審とは全く異なり、控訴人の弁護士に非なし(守秘義務は発生していないし、プライバシー侵害もない)。
ちょっと予想外の判決でした。

投稿: 弁護士は怖い | 2007/02/28 22:56

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200702280082.html
asahi.com の記事ですが、参考までに。

投稿: 弁護士は怖い | 2007/03/01 13:46

・法曹三者で仲間内のかばい合いがある。
・不法行為とすると全弁護士に影響が及ぶ。
・懲戒審査は倫理にも及ぶので、損害賠償とは基準が違う。

弁護士を勝たせるためには、守秘義務は発生していないし、プライバシー侵害もない、とするしかなかったのでしょう。

投稿: 弁護士相手に本人訴訟しました | 2008/11/28 07:17

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