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2006/10/27

jugement:年齢差別は合理的?

読売新聞サイトより
筆記試験で合格者平均点を上回りながら、面接で高齢を理由に不合格にされたとして、群馬大医学部を受験した東京都目黒区、主婦(56)が同大を相手取り、入学許可を求めた行政訴訟の判決が27日、前橋地裁であった。
松丸伸一郎裁判長は「年齢により差別されたことが明白とは認められない」などと述べ、原告の請求を棄却した。

記事には、「医学・医療に携わる人材としてふさわしい人格と適性があるかは、医療に携わってきた面接官の最終的な判断に委ねるのが適当で、裁判所の審理に適さない」とし、「面接の状況を認定する十分な証拠もない」と判断したとあるので、年齢を理由とする合否判定も裁判によって合理的かどうかを判断できず、結局取り消しを求めることはできないということになったようだ。

証明責任の点で、異論の余地のある判決だが、50代の人が医学部に入学して医者を目指すことの当否も議論の余地があるだろう。
さて、ロースクールだったらどうだろうか?

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法律・裁判」カテゴリの記事

コメント

群馬大学は国立大学法人であり、憲法26条は「能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利」を保証しているのだから、教育を受けること自体を目的として、医者となることを前提とせず入学を希望することも当然認めるべき。学校教育法52条の大学の目的と照らしても、「医学・医療に携わる人材としてふさわしいか」という基準自体、ナンセンス。

一方ロースクールは学校教育法65条の専門職大学院で、職業人の育成を目的とするから、弁護士になりたくないのに入学を希望するものを拒んでも良いのでは。

投稿: 通りすがり | 2006/10/27 18:04

36歳でロースクールでない大学院に通い始めていますが、日本の大学は、社会人向けになっていないなぁとつくづく思います。
なにかというと、「親」の年収を書く欄があったり、家族寮などだれも考えたこともないという有り様で、「再チャレンジ」するには厳しい環境だと感じます。
変わりはじめてはいるようですが・・遅いのと、トータルで考えている人がいないことを感じます。

投稿: ヱ | 2006/10/28 06:32

ロースクールは色々な点で大学の制度改革のチャンスで、教育方法に目を向けるなど一部は改革が進んだところもありますが、社会人に本格的に向き合う制度作りまでは手が回っておらず、託児所を作るなどをごく一部に大学院でしたにすぎません。
ましてや、家族寮とかコストのかかることは思いもつかなかったというのが正直なところでしょう。
また、親の年収は授業料免除や奨学金の時に当然参照するべき項目で、ということは学生すべて親のすねかじりという前提があることも疑いありません。
その辺、きちんとやろうと思えばできないことはないのかもしれないですけど。

中大の社会人向け大学院などはそれなりに実績を積み重ねているので、むやみに親の年収を書かせたりはしないと思いますが(私がゼミを持ったときの受講生の顔を思い浮かべると、親の年収とか聞いたら明治時代の資料を持ち出しそうな人もいた)。
まあ、なにかきっかけがあれば変わっていくでしょうし、社会人に本格的に目を向けざるを得ない時代も、すぐそこまで来ているように思いますがね。

投稿: 町村 | 2006/10/28 09:22

裁判官たる者は、警察や検察などお役所の面目を保つために、彼らの言い分を正当化し、彼らが逮捕し告訴した被告人を全て有罪にする義務があるのは、もはや言うまでもない。
それを考えると、松丸伸一郎氏は我が国で最も有能なお役人様であると言える。
「日本のローラント・フライスラー判事」とも言うべき松丸氏は、まさに最高の裁判官であり、日本の司法制度をリードすべきお方である。
ジーク・ハイル!!松丸伸一郎万歳!!

投稿: 大谷日堂~神の毒舌を持つ男~ | 2007/06/02 13:15

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 群馬大学医学部の入学試験訴訟では、残念なことに、憲法判断は実質的になかった。大学側の裁量権を広く認め、裁判の対象としないという、憲法裁判でよく見られる「門前払い」判決と言える。  しかし、参考にすべき裁判が、ドイツ(当時西独)で行われた。 日本の教育ドイツの教育 西尾 幹二 / 新潮社 ISBN : 4106002264  西尾が留学していた80年代は、ドイツに大学入試は存在しなかった。大学は、入学したいと考える市民全員に開かれていなくてはならないと考えられていた。  入学者選抜を行う... [続きを読む]

受信: 2006/10/28 09:53

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