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2006/10/31

arret:担保権の存在を証する確定判決の意義

最決平成18年10月27日PDF全文)

駐車場に長期間とめられた車の駐車料金を回収するべく、駐車料金支払い請求訴訟を提起して勝訴し、次いでその車を民法上の留置権に基づいて担保権実行としての競売にかけるべく申立をした。
その場合に、駐車料金支払い請求訴訟の勝訴確定判決が、民事執行法181条1項1号の担保権の存在を証する確定判決に当たるかどうかが問題となった。

原決定
「本件確定判決においては,留置権が訴訟物自体又は訴訟物である権利関係の発生原因若しくは抗弁となっているものではなく,したがって,裁判所が留置権の発生原因事実を特定して認定し,この認定事実に対して民法295条の規定の適用を肯定する判断を示しているものではないから,留置権の存在を「証する」判断が明示されているとはいえず,本件確定判決は,民事執行法181条1項1号所定の「担保権の存在を証する確定判決」には該当しない。」

最高裁の判断
「留置権の成立要件のうち目的物の占有の要件については,債権者が目的物と牽連性のある債権を有していれば,当該債権の成立以後,その時期を問わず債権者が何らかの事情により当該目的物の占有を取得するに至った場合に,法律上当然に民法295条1項所定の留置権が成立するものであって,同要件は,権利行使時に存在することを要し,かつ,それで足りるものである。そして,登録自動車を目的とする留置権による競売においては,執行官が登録自動車を占有している債権者から競売開始決定後速やかにその引渡しを受けることが予定されており,登録自動車の引渡しがされなければ,競売手続が取り消されることになるのであるから(民事執行法195条,民事執行規則176条2項,95条,97条,民事執行法120条参照),債権者による目的物の占有という事実は,その後の競売手続の過程においておのずと明らかになるということができる。留置権の成立要件としての目的物の占有は,権利行使時に存在することが必要とされ,登録自動車を目的とする留置権による競売においては,上記のとおり,競売開始決定後執行官に登録自動車を引き渡す時に債権者にその占有があることが必要なのであるから,民事執行法181条1項1号所定の「担保権の存在を証する確定判決」としては,債権者による登録自動車の占有の事実が主要事実として確定判決中で認定されることが要求されるものではないと解すべきである。
 したがって,登録自動車を目的とする民法上の留置権による競売においては,その被担保債権が当該登録自動車に関して生じたことが主要事実として認定されている確定判決であれば,民事執行法181条1項1号所定の「担保権の存在を証する確定判決」に当たると解するのが相当である。」

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