exam:新司法試験合格者を囲む会
本日、南山大学法科大学院棟で、南山出身の5人の新司法試験合格者を囲む会が行われた。
おめでとう儀式が終わると、在学生からの質疑応答で1時間ほどみんなに具体的なアドバイスをしてもらった。
新司法試験の受験勉強の仕方、具体的に試験合格に結びついたと思われるポイント(事実認定力や事案の整理分析力が重要だし、法科大学院で出された長文問題の解き方検討が役立ったという)、短答式対策(過去問がないこともあり、様々なルートの問題を繰り返し勉強した。予備校もここではよく利用されていた)、もっとやっておけば良かったと思う点(直前に見直すポイントまとめや判例の事案分析、旧司法試験過去問も当事者サイドからのの主張を考えてみるなど)、勉強時間、選択科目の選び方や勉強のウェート(選択科目も足きりがある)、用いた参考書、短答と論文との勉強時間配分、特に直前期の勉強のウェート(直前は短答式の勉強に力を注いだ人が大多数)など、さすが目の前に試験を抱える在学生の疑問も、これに対する答えも具体的で的確だ。
また、合格ほやほやの先輩からのアドバイスだけに、確かにこうやって勉強して合格に結びついたという実感が、在学生の方にもあったであろう。自信を持って勉強してもらいたい。
引き続き懇親会を開き、在学生と合格者とがじっくり話し合う機会が持たれた。先生の前では話しにくいことも、数人の小グループでは率直なところが聞けたであろう。
特に実務家教員の派遣検察官や弁護士の教育力・影響力は、南山では幸いにして極めて高いものがあり、合格に結びついた大きな要素であった。
その実務家教員のスピーチでは、目の前の試験だけが重要なのではなく、実務家となったときに役に立つ訓練を法科大学院の授業ではしてきたつもりだし、そのことが結局は新司法試験合格にも結びついたとのことである。
さて、来年は何人合格者が出るかということだが、法務省の発表した見込みによれば「平成18年は,900人ないし1100人程度を,同19年は,同18年の合格者についての概数の2倍程度の人数を一応の目安」とすることになっている。ということは1800人から2200人程度で、受験者は6000人くらいであろうから、30%〜36%位が全体の合格率だ。茨の道だが、頑張って勉強すればなんとかなるという自信を持って、在学生、そして今年残念な結果だった卒業生も、合格に向けて邁進してもらいたい。
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