arret:家元たる地位の確認請求は適法か?
またまたロースクールで問題に出せそうな話だが、華道の家元たる地位は、法律上の地位かどうかについて判示された事例である(ただし争点ではなく職権で判断されている。このこと自体も、勉強材料だ)。
華道家元について、大阪高裁は次のように判示して、法律上の地位であることを認めた。
「一般に,家元制度の基本構造は,①固有の技能,芸能等の型を保存し,技術水準を保持することを存立の基礎とし,②師匠と弟子との主従関係(師弟関係)の連鎖によってピラミッド型の階層集団(家元を頂点とする技芸集団)を構成すること,③家元が,対内的には当該技芸集団を統率し,対外的には当該技芸集団を代表することにあるものと解される。そうすると,家元制度を採用する流派における家元は,対内的には当該流派を統率する権限を有し,対外的には当該流派を代表する権限を有するものであるから,家元たる地位は法律上の地位であるというのが相当である。」
家元という制度と、財産的な関係で形成されている運営団体との関係も曖昧なので、なかなか難しいところがあったと思うが、まずまず妥当な判断だと考えられる。
| 固定リンク
「法律・裁判」カテゴリの記事
- フランスの司法信頼度調査2024(2025.11.07)
- Arret:欧州人権裁判所がフランスに対し、破毀院判事3名の利益相反で公正な裁判を受ける権利を侵害したと有責判決(2024.01.17)
- 民事裁判IT化:“ウェブ上でやり取り” 民事裁判デジタル化への取り組み公開(2023.11.09)
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)


コメント