Jugement: 「CAとお呼び」請求棄却
原告らが被告の客室乗務員(フライト・アテンダント)の地位にあることを確認するという判決を求めたが、棄却された事例である。
CAとして雇用されたはずだったが、職種を限ることのない雇用契約だったということで、地上職員への一方的配転が権利濫用にあたらないという判断である。
そもそもFAに限定する雇用契約とは認められず、就業規則では一方的配転の可能性が認められており、FA自体も特殊な専門資格を要する職種というわけではないので、一方的配転は認められるということであった。
事実の問題として、客室乗務員職が配転を否定する程度まで専門性の高いものなのかどうかと、そのように遇されていて、そのように遇されることに合理的期待が生じていたかどうかということであろう。
いずれもNoとしたわけである。
| 固定リンク
「法律・裁判」カテゴリの記事
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)
- Book:平成司法制度改革の研究:理論なき改革はいかに挫折したのか(2023.02.02)
- Wikipediaの記事を裁判に証拠として提出することの効果(2023.01.08)
- 民訴125条と新たな法定訴訟担当(2023.01.04)
コメント
配転先のグランドホスト/ホステスもかなり知識と労力を要求されます。安全上の責任は軽くなるかもしれませんが、CAだって看護士資格などを要求されておらず、職種の専門性はあまり変わらないという主張があってもいいでしょう。
最大の差はグランドホスト/ホステスだと収入が少ないって事で、「同じような専門性の職種に配転しながら給与を引き下げる事」の妥当性を争われたらどうなったんでしょうね。
投稿: kumakuma1967 | 2006/07/09 11:58