link:北國銀行その後と殖産銀行
きたぐに銀行のリンクを張ると不正競争防止法違反になるという見解は、奥村先生がコメント欄で教えてくれたが、誤解を招くものということで、「また出た無断リンク違法説」の記述以後、そこで「リンク」したページはなくなってしまった。
JINビジネスニュースには、他の銀行のリンク制限も載っている。
「ホームページへのリンクを希望される場合は、当行のお取引店を通じてお申し出ください。なお、リンクは原則としてお取引先のみに限定させていただいております」(武蔵野銀行)
「本ウェブサイトへのリンクを希望される場合は、当行のお取引店を通じてお申し出ください。なお、リンクは原則としてお取引先のみに限定させていただいております」(ちば興銀)
なるほど行ってみると、たしかにそのように書かれている。というか、リンクについての注意書きは、両行とも一字一句同じで、どちらかがどちらかの著作権を侵害している明らかな違法ページに見えるのだ。(冗談の分からない人のために念を押すと、著作物を複製していても違法じゃない場合があるし、そのことは当事者以外は分からないということをここから読みとって欲しい)
「1 本ウェブサイトへのリンクを希望される場合は、当行のお取引店を通じてお申し出ください。なお、リンクは原則としてお取引先のみに限定させていただいております。
2 当行のロゴマークなどをリンクボタンとして無断で使用することはできませんのでご注意ください。
3 本ウェブサイトからリンクを張っている先、もしくは他社等から本ウェブサイトへリンクを張っている先のホームページは、それぞれの責任において管理・運営されており、当行の管理下にあるものではありません。リンク先ホームページのご利用条件・注意事項に従ってご利用くださるようお願いします。
4 リンクしているという事実は、リンク先のホームページの利用や商品、サービス等を推奨するものではありません。また、当行と特別な関係を意味するものではありませんのでご注意ください。
5 当行は、リンクしていることから、又はそれに関連したことから、貴社又は貴殿と第三者との間に何らかの紛争が生じた場合でも、当行は損害賠償等の何らの義務・責任を負いませんのでご了承ください。
6 以下のホームページからのリンクはお断りします。
1 リンクにより、当行の信用を毀損し、または当行に経済的損失が生ずる可能性があるホームページからのリンク
2 公序良俗に反する内容を含んだホームページ
3 違法なコンテンツを掲載したり、違法な活動に関与したホームページからのリンク
4 リンク設定自体を営利の対象とするリンク
5 事実に反して、当行が貴社又は貴殿の商品・サービスの取扱いをしている、その他当行と特別な関係にあると誤認されるおそれのあるリンク
6 上記に準ずるもの」
ここまで一緒だと、片方が他方をパクったのではなく、ひな形がどこからか配られていて、それを盲目的に貼り付けただけなのかもしれない。
それにしても、取引先に限るというリンクポリシーを掲げておきながら、リンクしていることから当行と特別の関係があることを意味しないというのは、矛盾しているぢゃないか。
ほかの銀行にはどんなのがあるかなと探してみると、凄いのが殖産銀行(というのがある)。
リンク申し込み窓口
このフォームに記入して申し込むと、後日リンクの可否について返事が来るそうである。
#為念、リンクを設定してもらえるのではなくて、あくまでこちらからリンクを張る場合の話である。
しかもこのリンクを申し込むのに、完全な住所電話番号メールアドレスを提供しなければならず、その個人情報は第三者提供もされる(書き方が曖昧だが、同意を頂きますというのはもう同意したことと見なすという意味か、それとも改めて同意を求めるという意味か?)し、共同利用は同意なしにされる。
#面白いので、上記のような批判をするためとリンク目的に書いて、リンク申し込みをしてみようと思う。でも個人情報は提供するつもりはないが。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 最高裁サイトに証明責任関係を判示した裁判例はどれくらいあるか、AIに聞いてみた(2025.05.16)
- 任天堂Joy-Conドリフト問題についてのEU消費者保護部局の共通見解をNoteBookLM(2025.05.06)
- 生成AIもどんどん賢くなっている(2025.01.16)
- TwitterX:醤油なめ少年の家裁送致(2023.08.07)
- Mook:法律家のためのITマニュアル(2023.07.19)
コメント
空のまま、送信を押してみたところ、URLと名前とメールアドレスだけで送信はできるようです。
こちらがリンク申し込みのために送信した個人情報は、「1.プライバシーポリシー」「(適正な取得)」により、銀行が「利用目的を正確にお客様にお伝え」しなければならないはずですが、「2.個人情報の利用目的」の例示ア~ソに該当しそうなものはありませんね。
でも、町村さんの指摘に気をつけて良く読むと、「(第三者提供の制限)
当行は、あらかじめお客様の同意がある場合を除いて、個人情報を第三者に提供いたしません。」とありますが、個人情報保護法第23条第4項第3号による共同利用は第三者提供にあたらないんですね。(今、調べました。→ http://www.fsa.go.jp/common/law/kj-hogo/01.pdf )
共同利用の「ウ.利用目的」「総合的なサービスの提供およびリスク管理」の「リスク管理」がどのようにも解釈されそうで不気味です。
リンクをせずに敢えて、URLをベタに書けば連絡する必要も全く無くなりますけど。(WWWの仕組みと知の共有としては、全然望ましくない対応ですけど)
投稿: WA | 2006/06/24 15:28