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2006/06/10

greenpeaceも原発推進?

「地球温暖化防止には原子力発電を」--グリーンピースの創設者らが提言
有力ベンチャーキャピタル、Accel Partnersのゼネラルパートナーを務めるPeter Wagner氏は、「規模およびコストを考えたとき、(化石燃料消費の)上昇を押しとどめられる存在は原子力をおいてほかにない。原子力の復活は、当然の論理的帰結だ」と語ったと報じられている。

一昔前まで、日本の電力業界もこの種のキャンペーンに血道を上げていた。
ところが、原子力サイクルの夢は挫折の連続で、技術的には困難、というよりも現時点では実現不可能な夢にとどまっているようである。そもそも再処理すらまともにできないくせに、高速増殖炉など分不相応だったのだ。

もちろん、安全にそれらが実現できるのであれば、石油石炭よりも優れているということは疑いないし反論の余地はないと思うが、残念ながら安全ではないではないか。

それにコスト面では、原子力発電の底なしの後始末コストを考慮に入れないで安い安いというのは、はっきりいって詐欺商法である。
北電が泊原発を建設するとき、この種の詐欺的トークを駆使していたが、核廃棄物の処理施設は未だに立地すら定まらず、処理コストは実現可能性の見えない中での試算しかない。廃炉のコストも試算しかなく、安全性に万全を期して作ったはずの耐用年数は、ご都合により延長され放題で、安全性の基準も伸縮自在だ。
ましてや事故が起こっても現場が報告せず、上は隠蔽し、ばれると事故の定義をいじって正当化を図る。
危険を感じる地元には、公的賄賂を注ぎ込んで黙らせている。

こういうのが原子力発電のよって立つ基盤なのだが、さて、この人たちは、それを承知の上でこういう動きをしているのだろうか?
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環境保護団体Greenpeaceの創設メンバー、Patrick Moore氏も原子力に目を向ける1人だ。同氏はGreenpeaceを離れたのち、環境保護団体のGreenspiritを設立し、原子力発電を支持する姿勢を打ち出している。
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コメント

 確かに今の原子力産業では二酸化炭素の排出削減はできませんが、日本のエネルギー戦略の上で原発は欠かせません。安価かつ大量に備蓄できるエネルギー源ですから。日本には10年分ものウラン燃料がすでに備蓄されています。
 火力より高くつくとしても、安定供給のメリットはそれを上回ります。
 当座はワンススルーで放置しておいて、ウラン価格が高騰する時代になってから再処理しても遅くない。

 ただし、グリーンピースとは関係ないでしょうね。

投稿: Inoue | 2006/06/10 17:50

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