« risk:スカイソフトの個人情報漏洩 | トップページ | RFID:福岡ショッピングモールのロボット制御 »

2006/02/14

RFID:日立大甕の実証実験

昨日は日立製作所の大甕にある事業所にて、RFID(要するに電子タグ)の実証実験見学に行った。

ここでは、電子タグによる製造過程の合理化と、納入後の保守管理の効率化が実験的に行われていた。
工場内で行われているのは製造過程の合理化なのだが、従来の紙の製造指示に比べて電子タグを用いることで格段に情報が豊富になり、しかも製造過程ごとに必要な情報をピックアップしてディスプレー上に指示を出すことができるので、熟練工レベルの高品質を均一に達成できるようだ。もちろん作業時間の短縮も、電子タグへのデータ入力によるロスを補って余りある。
出荷時の最終確認も、今まではいちいちパーツを抜き出して間違いないかを目視したりバーコード読み取りをしていたところ、組み込んだパーツを抜き出さずにパーツの特定ができるのであるから、作業時間は10分の1となる。これがさらに読み取り範囲の広いUHF帯を用いたタグを使用すると、従来の作業時間の100分の1ともなる。

メリットが大きいのは、保守のシーンで、個別のパーツに一つ一つタグが張ってあるため、それぞれのパーツがいつどのような保守をすべきかの指示がリーダ・ライタ機能を備えたPDAで示され、正しい交換先と交換パーツであることもリーダPDAでチェックでき、保守履歴も電子タグに書き込みが可能となる。
このタグ仕様を共通化すれば、多数のメーカー製品を用いている工場での保守事業者の作業は、飛躍的に効率化し、正確なものとなるだろう。

そしてこれらは情報センターに記録されるので、製造過程から保守履歴も含んだ製品履歴がログとして残ることになる。そのデータの中には有害物質の含有情報など環境情報も含まれ、リサイクル業者の下でも作業の質向上が可能となる。

電子タグの利用に当たって、読み込み書き込み動作をしなければならないことから、作業効率がマイナスになることもあり得るが、この工場ではライン上の指示書の置き場にタグ読み取り装置を配置するなど、読み取り動作を意識しなくてもよいような工夫を取り入れているし、そもそも製造過程では指示がディスプレー上に表示されなければ作業ができないので、読み取りエラーが見逃されることはない。
利用環境に応じた工夫がなされていることがよく分かった。

課題としては、特に電子タグの読み書きログや基本情報の保存期間が定まらないということがあげられる。リサイクル・リユースも含めて電子タグの利用による効率化を図るとなると、パーツのリサイクル・リユースも視野に入れることになり、そのタイムスパンはきわめて長いことになるだろう。
また、UHF帯利用のタグでは個別パーツに限った読み書きがしづらいという問題もある。

|

« risk:スカイソフトの個人情報漏洩 | トップページ | RFID:福岡ショッピングモールのロボット制御 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

難読地名ですね>大甕(おおみか)

投稿: kumakuma1967 | 2006/02/14 16:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31412/8652451

この記事へのトラックバック一覧です: RFID:日立大甕の実証実験:

« risk:スカイソフトの個人情報漏洩 | トップページ | RFID:福岡ショッピングモールのロボット制御 »