谷みどりさんのBlog炎上
谷みどりの消費者情報というブログが、例の電気用品安全法の紹介を書いたところから、この法律により中古エレキなどの楽器の流通もできなくなることに腹を立てていた人々により、炎上している。
(追記:コメント欄でエレキギターやエレキベースは対象外とのご指摘を受けた。電気用品安全法の解釈のページではずばり書かれているところを見つけられないが、電気用品安全法@2chまとめによれば、電子楽器といってもアンプやシンセサイザーなどに限られる模様。
本体にACアダプターを介して電源供給を受ける製品は対象外というところから導かれるのだろうか?)
谷さんは現役の部長さんのようで、実名でブログを書き始めたのだが、2月1日から始まって、今日、19日にはもう大変な炎上に見舞われている。
小倉さんに言わせれば、匿名の卑怯者たちがコメントスクラムをかけ、有用な専門的知見のあふれるブログがつぶされようとしているというところであろう。
そのこと自体も問題ではあるし、谷さんには同情を禁じ得ない。
とりわけ、官僚が勤務時間中にブログの書き込みをするのは怪しからん式の非難をしたり、揚げ足取りやナンクセの類を捲き散らしている連中はいい加減にしてもらいたいものである。
が、彼女のブログがPSEマークを取り上げたことについて、ダイレクトに怒りと抗議をぶつけてくる人がたくさんいることは、予想できたであろうし、少なくとも予見し得べかりしであることは否定できない。
ただ、おそらくは、大きな反響があるほど注目を集めるブログではないという認識だったのだろうが、日頃の読者は少なくても、ホットな話題をそれなりの地位の人が書けばキーワードで検索されて、またリンクやアンテナを立てられて、ますますたくさんの人が目にするようになるのだ。
だから、少なくともあの多数のコメントの中でPSEマークに抗議と怒りを表明している人々については、自ら招いたという意味で自己責任だ。無視してかかるのはよくない。答えられる範囲では答える方がよかろう。荒らしに対しては無視・スルーが一番だが、それなりにまともな反応には
そして認識の違いや評価の違いがはっきりすれば、それでコミュニケーションの目的は達したといって終わってくれれば、それで一応の目的は達するというものである。
問題は、それで満足しない人々が多数存在し、いわゆる粘着君となって荒らし続ける現象が起こることだが、世の中そんなに暇な人ばかりではない。トンデモ理論を繰り返し垂れ流したり、「燃料投下」を続ければ、それに対する批判者も継続的にやってくるだろうが、それはやむを得ないことだ。
少なくとも彼女のような人が私的ブログを開設して専門的知見を披瀝することは有用なので、続けてもらいたいものだ。しかし今のような状況が続けば、小倉さんの指摘を待つまでもなく、潰されてしまうかもしれない。
どうすればよいか?
盛り上がっているこの瞬間に水入りを試みるのも一つの手だ。コメント・トラバを一時的に停止して、しばらくエントリのアップだけを続けるとか。
様々なアクセス禁止が可能であれば、それを試みるのもよい。目立つ荒らしは遠慮なくアクセス禁止にすればよいし、プロキシ経由を一律禁止したり、ドメイン指定でコメントを禁止したりしてもよい。
認証された人のみにコメントを許す機能があれば、それも一時的には有効であろう。
そのほか、どんなことが考えられるか、詳しい人はたくさんいそうだ。
さて、それでは匿名でのコメントができなくなると、彼女のブログは安泰でいられただろうか?
まずPSEマーク強制に怒りと抗議をぶつけてくる人のうち、経産省に逆らったらやばい環境にある人は、その怒りや抗議を表明できなくなるだろう。しかし経産省など知らんという人は、別に実名が明らかになってしまったとしても痛痒を感じないし、同じ行動をとるだろう。
次にPSEとは関係なく罵詈雑言を投げつけたり、ここぞとステレオタイプな官僚批判をぶつけたりしている人々はどうか? これは三つに分かれる。
第一に、実名やら実住所やらが開示されてばれることが理解できない人々には、抑止力が働かないこと言うまでもない。もちろん犯罪になるようなことであれば、事後的に制裁を加えることもあるが、彼女のブログで嫌みをまき散らしている連中のどこまでが犯罪となるかは微妙だ。
第二に、実名やら実住所やらが開示されることを理解している人でも、日本の法規制の及ばないサーバ経由などの知恵がある人も、やはり抑止力はない。かえってこういう人々は、手間をかけるだけ悪質な行為に走る可能性も高いようにおもう。
最後に、実名実住所がばれるとやばいという理解能力があり、かつ身を隠す手段を持たない人々には、確かに抑止力が働く。
こうしてみると、谷みどりさんの炎上ケースでは、実名や実住所が容易に判明するシステムだとしても、抑止力が働くのは一部にとどまり、やはり泣き寝入りを強いられるケースは多数残るのだ。
それよりは、世に言われる荒らし対策をすることと、答えるべき相手には、限度はあるが、とにかくきちんと答えるという対応を続けて、自分に間違いがあればそれを正し、一言で言えば誠実な対応を続けていく方が、より容易に鎮火することだろう。
もちろん、PSEマークを擁護して燃料を投下し続けるのであれば、それはそれで賛否両論にコメント欄が沸騰するのもまた一興であり、別にとやかく言うことではない。
それにしても、PSEというのはBSEからマル一つとっただけではないか。
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コメント
エントリの本筋ではないですが、「中古エレキ」が中古エレキギターをさすのであれば、これはPSEの対象となっていないので、早期に訂正していただくのがよろしいかと存じます。
投稿: 長作 | 2006/02/20 01:27
どうも、私的なものか公的なものか
あいまいですね。
私的な契約のブログはいいとしても、
勤務時間中に書いていて、でも、
内容は省とは無関係。
実名は偉いけど、覚悟が不徹底。
どうせだったら、省のHPの中で、
ブログ形式で、責任を持ってやれば、
先駆者として賞賛されたかもしれないのに…。
投稿: ねこ | 2006/02/20 03:00
炎上、といっても継続炎上ではなく、トピックについてのツッコミが沢山きた&そこに騒ぎに乗じた面白半分のヤジが混じったようなものではないかと。ボヤですね。ただ、消防署が火事になったようなもので目立っちゃったと。
真摯に対応しておられるようなので(2/19のエントリなど)、どこにコメントしても炎上するほどの火達磨になることはないでしょう。
燃料の追加もなさそうですし、トンデモでもなさそうなので、あとは一定割合混じってくる粘着をいかに振り切るか、といったところでは。
たまたま問題の多いPSE問題についてあまりにも軽く扱ってしまったということで、運が悪かったというかちょっと迂闊だったという程度で、谷さんには「ちょっと自転車で坂道を下ったら止まりきれずにコケました」程度の自責事故だと思って、気持ちを切り替えていただければと思います。
投稿: sugary | 2006/02/20 10:10
ブログ主が幾ら真摯に対応しても、匿名の卑怯者さんはそれに真摯に応えないので、結局、まともな議論には発展しない例がまた一つ誕生しそうな予感です。
なお、「経産省など知らんという人は、別に実名が明らかになってしまったとしても痛痒を感じないし、同じ行動をとるだろう。」とのことですが、匿名でブログ主を誹謗中傷したりする人のほとんどは当該ブログ主やそのブログ主が所属する組織からの(非合法な)攻撃・嫌がらせを恐れてそうしているわけではないので、その議論は成り立たないと思います(まさか、私に粘着している匿名さんたちは、私や私の事務所や東弁や日弁連からの(非合法な)攻撃・嫌がらせを恐れてそうしているわけでもないでしょうし。)。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/20 11:03
コメンテータが幾ら真摯に対応しても、実名で絡みつつ都合の悪いコメントは問答無用の削除をするブログ主さんはそれに真摯に応えないので、結局、まともな議論には発展しない例が既に多発しています。
なお、「匿名など知らんという人は、別に実名を誇示して匿名の投稿を削除して批判を受けても痛痒を感じないし、同じ行動をとるだろう。」とのことですが、実名でコメンテータを「臆病者」「卑怯者」「愚か者」と誹謗中傷したりするブログ主は、当該ブログ主の勤務先事務所やそのブログ主が所属する組織からの(非合法な)攻撃・嫌がらせを恐れるわけではないので、真摯に対応せよとの議論は成り立たないと思います(まさか、匿名の投稿に粘着している実名を誇示する粘着系ブログ主さんは、所属事務所や東弁や日弁連からの(非合法な)攻撃・嫌がらせを恐れているわけでもないでしょうし。)。
投稿: だれとはなく | 2006/02/20 11:16
小倉さんが引用してくれたのは、「PSEマーク強制に怒りと抗議をぶつけてくる人」というカテゴリーなので、別にその行動自体を恥じる必要がない人々なわけですよ。
周囲の人々や職場にその行動が知られても、特に問題はないので、実名が明らかになっても同じことを続けるでしょう。
さりとて名乗るほどの者ではない、というか名乗る必要がない、というケースです。
投稿: 町村 | 2006/02/20 11:17
表現内容及び表現方法において「別にその行動自体を恥じる必要がない人々」についていえば、そのようなコメントが投稿されることはブログ主にとっては特に問題はないし、谷さんもそういう人達からのみ批判のコメントがくる分にはめげたりしないのではないかと思います。
問題は、表現内容または表現方法においてその行動自体を恥じる必要がある人々が、匿名性が保障されていることをよいことに、そのような行動を執拗に継続して、ブログ主にブログを更新したりコメント欄を通じてコメンテーターの人と意見交流をしたりする意欲を失わせるところにあるわけです。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/20 11:57
だからといって、その行為自体を恥じる必要のない人が場合によっては(非合法な)攻撃や嫌がらせに屈服せざるをえないようなリスクを負わせてよいのか?と考えると、実名主義を執拗に主張することで、おそらく大多数がそうである善意のコメンテーター達にとってブログやコメント欄を通じてbloggerや他のコメンテータ達と意見交流をしたりする権利を奪い取ることになるのではないかと考えざるを得ないわけです。
逆に大多数が匿名の卑怯者のように恥ずかしげも無く「卑怯者」や「臆病者」「愚か者」などと罵倒表現を繰返すような下劣な輩であるとしたら、そのような存在から身を守るためには、有象無象に蠢く卑怯者から身を隠すことこそが第一なのではないかと思います。
どちらにしても完全実名主義は理にかないません。匿名を選択できるが、追跡もできるというバランスが大事だと言えるように思います。
投稿: sugary | 2006/02/20 12:14
そもそもの問題は、人の意見を正しく理解しないで見下した罵倒を執拗に継続して、明白な誤りの指摘には知らぬ顔の半兵で、挙句の果ては、反対説はプロクシからの投稿だと難癖を付けて全部削除し、コメンテータにコメントを付けたりコメント欄を通じて他のコメンテーターの人と意見交流をしたりする意欲を失わせるところにあるわけです。
投稿: だれとはなく | 2006/02/20 12:46
贅沢を言えば、谷さんにはせめて去年、できれば二年か三年前くらいにPSEの話をして欲しかったなあ。でも、その時だと注目されなかったかも知れませんね。
何にしろ、耳目を集めるトピックには様々な意見が寄せられるものです。
谷さんのblogの場合、施行から猶予期間まで周知がうまくいっていなかったことや、そもそも問題がないとはいえないPSEについて注目されている時点でのことで、話題としては最適なタイミングでしたがトピックの扱い方としては怒っている人がたくさんいることに触れてもよかったのかなと思います。
とはいえ、おそらく法を施行した側からすれば、トラブルを減らしたいと思ってのことでしょうし、善意のすれ違いが摩擦を生んだ例ということなんでしょう。
全てのトラブルが悪意に基くのではなく、時には善意のすれ違いや衝突が問題の要因になることもあります。
また、いわゆるトンデモや無謀な行為でなければ、わりと賛同する人も多いでしょうから、一方的になることもないでしょう。
谷さんは聞くべき意見をちゃんと選別して対応しておられるようですので、もしさらに他のトピック等で粘着する人がいたら、そちらのほうが責められるといった状況になるかもしれません。
#匿名同士でもそういった普通の感覚は失われていないものです。
文字だけのコミュニケーションですから感情表現が過激になりやすいのは当然です。むしろ、そういったことに対応できる大人の言論ノウハウを普及させることのほうがベターなのかもしれません。
今は丁度インターネットの普及期の終わりで、これから成熟していくでしょう。
特に義務教育からネットに親しんでいる世代が世に出てくると、一気に変わっていくのかもしれません。
投稿: sugary | 2006/02/20 13:03
また一つ、匿名の卑怯者さんたちが実名のブログを閉鎖させたという実績ができあがりましたね。
http://blogs.dion.ne.jp/tanimidori/archives/2890817.html
さぞ清々したことでしょうね。中央官庁の然るべきポジションの人が「ブログ」を利用して一般の方々と意見交換をしようという試みは、これで当面できなくなったのではないかという気がしますが、そんなことよりも悪意のコメンテーターの「プライバシー」の方が大切ってことですね。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/20 19:20
小倉さん?
別にそんな実績が積み上がったところで全体への影響としてはどうってことになりませんよ。
問題になるのは数が増えることではなく割合が増えることです。で、割合は増えてるんでしょうか?(一つ増えたから増えたに決まってる、というほど小倉さんは馬鹿じゃないですよね)
そういう不幸なブログがまたひとつできた一方で実名を出しながら匿名の人たちとうまくいっているブログ、匿名でありながら有意義な議論ができているブログなどなどもどんどん増えていってるわけですよ。
全体の数が増える以上、そういう不幸なことが増えてしまうのはなかなか避けがたいことです。しかしだからこそ「じゃあ全体としてはどうなのか」というところを見ることが必要だと思います。
投稿: U-me | 2006/02/20 21:08
割合ですか?
今回の件で、中央官庁の役人が、自分たちの省庁の所管する法令に関して、わかりやすく解説をしたり、コメント欄を通じて質問を受け付けたりするブログを開設する意欲をだいぶ失ったのではないかと危惧されます。そして、危惧されたとおり、彼らがそのようなブログの開設に躊躇してしまえば、「不幸なブログ」の割合は数字上は増えませんね。
それで満足ですか?
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/20 21:15
人のブログで自分勝手な勝利宣言するのはマナー違反以前の暴挙でしょうね。肯定説否定説どちらにしても。嗚呼嘆かわしい。
投稿: とおりすがり | 2006/02/20 21:24
>小倉先生
ネチケット違反の暴挙して
楽しいですか?
自己満足しましたか?
それでも倫理に準拠した言動ですか?
小倉秀夫名義が匿名なんですけど?
投稿: とおりすがり | 2006/02/20 21:44
>そして、危惧されたとおり、彼らがそのようなブログの開設に躊躇してしまえば、「不幸なブログ」の割合は数字上は増えませんね。
小倉さん?
少し冷静になった方がよろしいようですね。
この部分の間違いは、その、ちょっと…
ヒント:こどもの数がへったのにこどもの割合が増えることはあるかないか
投稿: U-me | 2006/02/20 21:46
ちなみに私は今回の事件はコメンツスクラーム云々という以前のネットリテラシーの問題だと思います。
コメント欄閉鎖やプロキシ弾きなど、従来の掲示板荒らしへの対処法で十分対処できる問題に、簡単かつ最悪な方法をとった、と
投稿: U-me | 2006/02/20 21:50
本来なら経済産業省へ向かうべき苦情が、経済産業省のサイトに適切な苦情受付の窓口が無かったために、経済産業省の関連部門の役人であるブログの開設者へ集中したことがコメントが殺到した原因だと私は思います。
途中まで読んでみましたけど、電気用品安全法に対する苦情、懸念についてのまじめなコメントが結構多い印象でした。(後ろのほうはノイズになっちゃてるのかな?)
中古品売買、修理関係に影響が大きいとは思っていましたが、予想外の方面への影響が考えられるんですね。
投稿: WA | 2006/02/20 23:34
私は削除前に読みきれず、コメントの大半を見落としてしまいました。
ただ、単に中古販売ができなくなるだけでなく、経済的にも大打撃にありかねない、という意見は見ることができました。
そもそも中古品に適用することが決まったのは五年前ではなかったそうですが、本当なのかしら。ちゃんと調べてみないことにはわかりませんが、去年11月に決まったのでしたら、性急に過ぎはしませんかしら。
かくいう私も真空管アンプが奏でる優しい音色に心引かれる一人です。いつか勤めに出たら、おなじ趣味のお父様にレコードプレイヤーをプレゼントしたかったのですけれども。
もう叶わぬ夢なのかしらね。
谷さんにはもう少し頑張っていただきたかったな。でも、blogをお辞めになることを決めたのは谷さんですから、私がどうこう言えるものではありません。
ただただ、残念です。
投稿: sugary | 2006/02/20 23:44
経産省は匿名の卑怯者ではないし、電話で問い合わせを受け付けています。
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/outline/madoguchi.htm
電子メールがよいという人は
webmaster@meti.go.jp
ということで谷みどりさんのブログに殺到する必要はなかったんですが、ひょっとしたら答えてくれるかも、声が届くかも、という期待を抱かせたというのと、手近な怒りのはけ口に適当だったというのと、なんでもいいから祭ったれというのがない交ぜになったのでしょう。
上の方でU-meさんが書かれていたように、荒らされるのを防ぎつつ、言いたいことを言うことはある程度可能なのに、そういう配慮はまるでしない(小倉さんですら認証導入くらいするのに)あたり、「いい経験」になっていないだろうなぁと、私も残念です。
投稿: 町村 | 2006/02/20 23:54
でもね、町村先生。
「声」を受け付ける窓口があっても、「声」の内容は、受けた担当官とその上司あたりまでで仕舞い込まれて、他の人の目に触れることはないのです。一見民主的な「パブコメ」も同じです。だから、ブログに直接コメントつけられて、それをみんなが見ることができて、しかも、もしかしたら、まんま返事もらえるかも・・・!っていう期待は大きかったと思います。そこをちゃんと(スルーすべきはスルーした上で)やれなかったのは、先生が仰る通り、とても残念。
投稿: 沢田 | 2006/02/21 00:07
うすうすそうじゃないかとは思うけど・・・>オクラ入り
でもパブ米はそういうのばかりではありませんよ。
でも大部分は組織票のガス抜きでしかないのかな。
投稿: 町村 | 2006/02/21 00:15
> それで満足ですか?
そうですね。
もし不満だと言うその代わりに、小倉さんの言う実名を蔓延させる方向に向かうなら満足と言えるでしょう。
やはりバランスをとらねばいけません。バランスを(笑)
以前より思いますが、別にこういった例に限らす、小中学生なんかがまったくなにもかんがえずにHPなんかを開いて、人様に注意されて逆切れ・閉鎖なんて事態を見るにつけ、
勉強してからやったらんと駄目だよな、と思います。
>上の方でU-meさんが書かれていたように、荒らされるのを防ぎつつ、言いたいことを言うことはある程度可能なのに、そういう配慮はまるでしない(小倉さんですら認証導入くらいするのに)あたり、「いい経験」になっていないだろうなぁと、私も残念です。
質問してくれたら対策くらい教えてあげるのに……
投稿: サスケット | 2006/02/21 00:30
> 経産省は匿名の卑怯者ではないし、電話で問い合わせを受け付けています。
> http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/outline/madoguchi.htm
> 電子メールがよいという人は
> webmaster@meti.go.jp
あることはあるんですけど、実際にそこに苦情を行ったりするには、それなりに敷居が高いわけです。
もし、経産省に掲示板があったら、谷さんのブログにコメントが殺到することはなかったんじゃないかなと思うのです。(その分、経産省の掲示板にコメントが殺到するわけですが……)
#私の「適切な苦情受付の窓口」というのは、良くない言い方だったかもしれませんね。
エントリから外れちゃいますけど、
パブリックコメントをメールで出してみたことがあるんですが、パブリックコメントの結果が要約整理されてしまっていて、自分の意見が何処に記載されているのかよくわからないという経験をしました。
もしかしたら、メールが届いていない可能性すらあるんですけど、パブリックコメントって先方に届くと連絡が来るものなんですかね?
#せっかく、住所、氏名、メールアドレスを書いておくったのに……。(電話番号は必須じゃなかったので書かなかった。)
投稿: WA | 2006/02/21 01:37
パブリックコメントといえるかどうか・・
自分の経験では、そこそこ常識の範囲内の長さで、2~3質問の形で地方自治体にメール投げたら、そこそこ簡素ではあるけど全部返事きましたね。ああ一応メール読んでるなとわかる文面で。
まあ、メール殺到するような内容でもなかったのでしょうが。「タマちゃんの住民票作るのってうちらの血税つかってやってやがるんですか」とかw
返事がくるようにする文面・量にするとかのテクニックはあるかもです。
投稿: 色瀬 | 2006/02/21 01:58
荒らされるを防がなかったやつが悪いという議論は、なんか置換されるのが悪いとかレイプされるのを防がなかったやつが悪いという議論と同じようなもので、結構被害者に酷な論理ですね(加害者に同情的な人たちには受けがよいと思いますが。)
それはともかく、ストレスの発散ではなくて、本気で何とかしてほしいと考えているのであれば、同志を集めて意見を集約して、経産省なり、地元の議員なりを尋ねて陳情するのが筋でしょう?
もちろん、それだけのことをしたからといって必ずしも希望が通るわけではないけれども、部長のブログでただただ匿名で暴言吐きまくっているよりは可能性があります。日本は、中央官庁の役人や議員のところに陳情に言ったからといって闇討ちされるほど危険な社会ではないので、何もびくびくする必要もないのですけどね。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/21 01:58
「Matimulog」は「荒らされる」ブログに含まれますか?
投稿: 色瀬 | 2006/02/21 02:03
パブリックコメントは受領通知は来ませんが、とりあえず、論点毎に整理されて掲載してくれてはいるようです(文化庁の場合)。
パブリックコメントは、所詮は膨大にいる利害関係者のうちの一人の声にすぎないので、必ずしもその意見を聞き入れてくれるわけではないですが、かといって全く反映しないというわけではないので、選挙権を行使する以外の方法で自分たちの声を国政に届かせる方法としては、悪くはないように思います。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/21 02:07
>同志を集めて意見を集約して、経産省なり、地元の議員なりを尋ねて陳情するのが筋でしょう?
そんな、ひみつ結社ねっとうよくやひみつ結社ツーチャンネルではないのですから、そう簡単に統一できるようなものではありません。
そうですねえ、例えて言うなら「取り付け騒ぎ」のようなものかしら。
一人一人がばらばらに行動してしまうことが騒動になってしまう点では共通していると言えるかしらね。
でも、銀行の経営に不安があるからといって、預金者が組織的に行動したかしら。
残念ながらそうはならなかったわね。民衆とはそういうものよ。組織化されているのが市民ではないの。
無数の意識が何らかのトリガーで一方向に向いたとき、そのベクトルは合成されて大きな力になってしまうの。
小倉さんは少し民意というものをご理解なさってはいかがかしら。統一された組織的な行動が取れるケースって、意外と少ないものでしてよ。
投稿: sugary | 2006/02/21 02:22
そうそう。小倉さんは「セキュリティ」ってご存知かしら。
犯罪やトラブルに巻き込まれないよう、リスクマネジメントの考え方に基づいて安全性を高めようとするものですわね。
アクセスコントロールもセキュリティの一環ですわね。見せたい相手だけに見せるようにすればよいのです。
ベッドの中の表情は心許した殿方だけに見せるもの。誰にでも見せるものではありません。
もし、簡単にそんな表情を見せてしまうなら、殿方に誤解をさせてしまっても仕方が無くってよ。
覚えておいて頂戴ね。セキュリティ。大事なことですから。
投稿: sugary | 2006/02/21 02:31
広く社会に情報なり意思なりを発信していこうという人々は「見せたい相手だけに見せるようにす」るというわけにはいかないのです。他人の悪口を言ったり他人に不快感を与えてストレスを発散する道具としてネットを活用していこうという人々には関係がない話ですけど、現実社会への働きかけの一環としてネットを活用していこうという人々にとっては、そういう意味での「セキュリティ第一主義」は採用しても意味がないのです。
それと、自分たちの声を政策に反映させようと思ったら、それなりに努力しないといけないのですよ。2ちゃんねるやらブログやらで匿名で大騒ぎしていたら、政府関係者がそれを勝手にウォッチしてくれて、それを(大多数の)国民の声と勝手に認識してくれて、勝手に政策に反映させてくれるなんてことに期待していたって仕方がないのですから。
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/21 08:56
匿名でいいから広く社会に情報なり意思なりを発信していこうという人々は「見てくれる相手だけに見てもらえばいい」という謙虚さであって自分の名前や事務所の宣伝はいらないのです。「卑怯者」「臆病者」「愚か者」と匿名の悪口を言ったり匿名に不快感を与えてストレスを発散する道具としてネットを活用していこうという弁護士には関係がない話ですけど、現実社会への働きかけの一環としてネットを活用していこうという人々にとっては、極少数が主張する意味での「実名強制主義」は採用しても意味がないのです。
それと、自分たちの声を政策に反映させようと思ったら、それなりに努力しないといけないのですよ。ホームページやらブログやらで肩書きを誇示して実名で他人に絡んで罵倒して大騒ぎしていたら、政府関係者がそれを勝手にウォッチしてくれて、それを(大多数の)国民の声とは絶対に認識してくれなくて、勝手に政策に反映させてくれるなんてことに期待していたって仕方がないのですから。
投稿: だれとはなく | 2006/02/21 09:07
あら。小倉さんもユニークなお方ね。福田さんとは気が合うのではなくて?
> 広く社会に情報なり意思なりを発信していこうという人々は「見せたい相手だけに見せるようにす」るというわけにはいかないのです。
それって、露出狂と紙一重でなくて?すこしは慎みというものを覚えていただきたいものですわ。効果的なプレゼンスを発揮できない人に魅力はなくってよ。
>現実社会への働きかけの一環としてネットを活用していこうという人々にとっては、そういう意味での「セキュリティ第一主義」は採用しても意味がないのです。
何度申し上げれば解っていただけるのかしら。それなら、そういう人たちはセキュリティ第一主義を採用しなければいいだけではなくって?
> それと、自分たちの声を政策に反映させようと思ったら、それなりに努力しないといけないのですよ。2ちゃんねるやらブログやらで匿名で大騒ぎしていたら、政府関係者がそれを勝手にウォッチしてくれて、それを(大多数の)国民の声と勝手に認識してくれて、勝手に政策に反映させてくれるなんてことに期待していたって仕方がないのですから。
統率が取れていない人達が押しかけたからといって、相談しあって行動している人がいないことの証明にはなりませんよ。それくらいご理解いただけないと。
小倉さんは広く情報や意思を発信していく人々にはセキュリティは意味がないとおっしゃる。
では、「広く社会に情報なり意思なりを発信していこう」というわけではない人にとっては、セキュリティは意味が無いとはいえなくはありませんね。
なら、どうしてblogにコメントをして、つまりblog主にメッセージしようとしている人のセキュリティコントロールを奪い取ろうとなさるのかしら。
小倉さんは福田さんほどおっとりした方ではないと期待しております。
投稿: sugary | 2006/02/21 09:35
勿論、誹謗中傷コメントを投稿したものは強く非難されてしかるべきです。
ただ、与えられた自己防衛の権利を行使しなかった(また、行使しないことがやむをえないというような事情も見当たらない)谷さんは、自分の選択によってこのような結果に至ったわけなのですから、「残念」としかいいようがありません。
投稿: 佐藤 | 2006/02/21 10:37
bewaadさんもこのように述べていますね。
http://bewaad.com/20060221.html
投稿: 小倉秀夫 | 2006/02/21 11:52
それで、どうかしたのかしら?
投稿: sugary | 2006/02/21 12:07
オフトピでありますが
>本体にACアダプターを介して電源供給を受ける製品は対象外というところから導かれるのだろうか?)
エレキギターやエレキベースといった楽器は、どちらかと言うとバイオリンのような生楽器に極めて近い構造のものでして、
ACアダプターどころが電池さえも入っていないものがほとんどです。(入っているタイプもありますが。)
木と、弦やペグなどの金属パーツ、磁石に銅線を巻いたコイルで構成されているだけですので、
そもそも電源を必要としないので・・・電気製品ではないのではないかと
(バイオリンとかに振動を拾うピックアップマイクを取り付けた場合と同じですね)
蛇足でした。
投稿: オフトピ | 2006/02/21 12:29
追記:問題となるのは、そのコンデンサマイクによって拾われた微弱な電流を増幅するための"アンプ"でして、
これはAC電源を必要とするものがほとんどですから、PSEの規制対象となります。海外で作られた古い真空管アンプが良い音が
出るとプロアマ問わず広く愛用されている実情があり、その売買を禁じられると日本では
二度と入手できなくなるので、騒ぎが大きくなっている
と思われます。
もちろん、シンセサイザーやエフェクターなどは、電源が必要で電気的に音を作ったり加工したりしていますので、
すべて規制対象となるようです。
これらも古い機材を愛用している人は多いわけで、いずれにしても、売買そのものを禁じるって言うのは異常と感じますが・・・
投稿: オフトピ | 2006/02/21 12:36
はじめまして
>本来なら経済産業省へ向かうべき苦情が、経済産業省のサイトに
>適切な苦情受付の窓口が無かったために、経済産業省の関連部門の役人である
>ブログの開設者へ集中したことがコメントが殺到した原因だと私は思います。
面白い現象ですよね。例えば、これがアメリカだったら、消費者団体が政治家を動かし、
ロビー活動を行うか、訴訟で争う事例だと思います。ところが、日本では役所に文句を言う。
苦情や意見が議員のところへ向かわず、官僚や役所に向かうと言うことは、
日本人が議員より官僚を信頼しており、役所の権力をもって、法律の執行を停止してほしい、
あるいは法改正を行ってほしいという事なんでしょうね。
権力は、(国民が選んだ)議員が持つ必要はなく、官僚に持っていてほしいと言うわけです。
以下のような構図が成り立っているんでしょうね。
1.官僚に権力があることを望み
2.自分の意見を官僚に聞き入れて貰う事を望み
3.官僚の権力を持って、自分の願望を実行に移す事を望む
口では官僚の悪口を言い、内心では官僚支配を望む。
いわば「官僚ツンデレ」というのが日本人の実像なんですね。
投稿: マッキー | 2006/02/21 20:00
> 荒らされるを防がなかったやつが悪いという議論は、なんか置換されるのが悪いとかレイプされるのを防がなかったやつが悪いという議論と同じようなもので、結構被害者に酷な論理ですね
いいえ。違います。
今回のような匿名のせいで被害を受けるタイプと、
別件で実名にしたせいで被害を受ける人の両方を考えましょうということです。
小倉さんの論理が成り立つなら、
『個人情報の流出による被害を防げないほうが悪いのか。いたずら電話を我慢できないほうが悪いのか。被害者に酷な論理ですな。』
という反論をしたい。
実名の勇者(笑)を装った、SPAM業者には受けがいいのかもしれませんが、迷惑行為に加担しないでほしいな、小倉さん。なんつったりして。
>広く社会に情報なり意思なりを発信していこうという人々は「見せたい相手だけに見せるようにす」るというわけにはいかないのです。
>それと、自分たちの声を政策に反映させようと思ったら
逆に言えば、そういうことをしない人には関係ないわけです。
だから、特定の人が実名を明かす人しか書き込めないシステムを使ったっていいんじゃないだろうか。
並存手段はある。
だから、並存できない方向に行かなくて満足です。
小倉さんが始点が狭いというのはそれが理由。
みんながみんな、国政に情報を届かせる情報発信をしているわけではない。
2chでバカ話しているだけの人間なら国に声が届くほどの信頼性など要らない。
もう少し、視点を広く。広く社会を見つめましょう。>小倉さん
両方へ依存できる方向が私の満足です。
投稿: サスケット | 2006/02/22 00:20
>皆様へ
僭越ながら、意見を述べさせて頂きます。
皆様のコメントは、論理的かつ非常に興味深いものが多いのですが、最近、町村先生を除くほぼ全ての方々のコメント内容に、感情的な表現が多く見られるようになった気がします。
いかに実のあるコメントであっても、感情的な表現が含まれていては、それを見た人が素直にその内容を受け止められるとは思えません。
挑発的なコメントに「釣られ」ないよう、留意することも、こういった議論の場では重要なことかと思います。
コメント汚し、失礼致しました。
投稿: 一晃 | 2006/02/22 11:39
コメント欄の議論が興味深く、トラックバックさせていただいたのですが、エラーにて重複してしまいました。恐縮ですが、お手数でなければ片方削除をお願いします。申し訳ありません。
投稿: E-WA | 2006/02/23 17:11
残念ながら、谷さんのブログは昨日付で閉鎖になってしまっています。
投稿: くまちん | 2006/02/26 15:50
法律の善し悪しについては、ひとまず置いておきましょう。
次の書きぶりが気になりました。
「少なくとも彼女のような人が私的ブログを開設して専門的知見を披瀝することは有用なので、……」。
新聞報道等によると、谷さんは東大卒で旧通産省に79年に入省、環境省(当時は「環境庁」か?)史上最年少の女性課長、現在はなんとか部の部長さんとのこと。
79年入省で部長ってのは、役所的にはとんでもなくすごいスピード出世です。
で、このように歩んできた方というのは、工学的、またはもっと絞って電気的な知識は皆無のはずです。そのような知識を有する「技官」という身分の人は、こんな出世の仕方は、逆立ちしても出来ません。第一、工学的スキルを持つ人間が環境省に出向するということ自体、ちょっと考えづらい人事です。
そういう訳で、彼女の出身は、おそらくは法学部卒、大穴で経済学部卒、そんなところかと思います。
ですので、谷さんが「感電の危険性」についての「専門的知見」を持っているとは、到底思えません。
次に、職務時間中に職務とは一義に結びつかないブログを書いたことについてですが、端的に国家公務員法違反です。加えて、部長職ともあろう者がそんなことをするというのは、組織の規律という観点からも非常に問題かと思います。「注意」という処分だったそうですが、非常に甘いように思います。
投稿: Levi | 2006/03/08 22:06
ようやっと書けるようになったみたいなんだけど、
とにかく専門的知見の有無は学歴では判断できないでしょうし、形式的には勤務時間中の行為だったとしても、注意処分は甘くはないと思います。
投稿: 町村 | 2006/03/11 10:54