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2006/02/21

arret:占有保全の訴えの最新事例

最判平成18年2月21日

道路を一般交通の用に供するために管理している地方公共団体は,その管理の内容,態様によれば,道路がその事実的支配に属するものというべき客観的関係にあると認められる場合には,道路を構成する敷地について占有権を有する

占有の概念に新たな事例を付け加えたということであろうか。

ともあれ、ロースクール生は見ておくべきである。

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コメント

>占有の概念に新たな事例を付け加えたということであろうか。

新たな事例というほどのものでもない気がしました。

原審が「自己のためにする意思」がないとしたのか、「所持」という要件が欠けているとしたのかわかりませんが本判決が、所持という
部分の先例を引いているところをみると
そちらが欠けているからだめとしたのでしょう。

それで気になったのは「無償貸付け」です。

これはいわゆる代理占有と解することが当然にできる事実だと思うのですが、原審はこれをも否定したのでしょうかね。

投稿: 東馬 | 2006/02/22 01:02

東馬さん、
原判決は東京高判平成13年10月30日判時1781号102頁ですので、見てみたらよいでしょう。
代理占有と言うことは全く出てこないようです。

で、そもそも道路管理者の道路の支配管理は私法上の占有権取得につながらないというのが原審判決で、最高裁はこの点を否定したので、所持に限らず、一般的に公法上の管理と私法上の占有権との関係につき判断したものという位置づけが可能であろうと思います。

原審は最判昭和42年6月9日訟月13巻9号15頁を援用して占有権取得を主張する当事者に、その判決は国の時効取得を認めたもので道路管理者の占有権を認めたものではないとしています。この点も興味深いです。

投稿: 町村 | 2006/02/22 10:02

読んでみました。

「道路管理者が,自己の管理する道路について民法上の占有権を有すると主張する場合にあっては,単に機能管理権を行使していることを主張立証するだけでは足りず,機能管理権とは別個に,民法上の占有権の取得原因事実を主張立証する必要があるというべきである。」

この民法上の占有権の取得原因事実こそが
無償貸付すなわち使用貸借だと思うのですが
、事実関係には現れているわけです。
それなのに原審のような結論となったのは、
原告側が主張責任としてこの事実を立証していないのか、それとも単に原審が見過ごしていたか、あるいは、行政作用法という部分
に重きを置いて判断を誤ったかのいずれか
ではないでしょうか。

>原審は最判昭和42年6月9日訟月13巻9号15頁を援用して占有権取得を主張する当事者に、その判決は国の時効取得を認めたもので道路管理者の占有権を認めたものではないとしています。

これもさっとみたのですが、本件原審はただ
その事件の最高裁判決がその事件の原審
の主張を是認しているだけなので、最高裁
が直接に判断を示しているわけではないから判例ではないといっている気がしました。
原告側が高裁判決と最高裁判決の2つを援用していたら結論は変わったのでしょうか。
事案を異にするとまではいえないでしょう。
占有が認められなければ時効取得などありえないわけですから。

>この点も興味深いです。
町村教授は民訴法的観点から興味深いと
感じられているのでしょうか?

民訴法的観点からといえば私はむしろ
この原審の本案前の主張における「訴えの利益」の判断が注目したいですね。

公法上の当事者訴訟で本来いくべきところを
何で私法上の民事訴訟でやっているんだろう
というのがこのトピックをみたとき一番最初に
頭に浮かんだことでした。

有名な宝塚パチンコ条例事件と整合性はとれているのか、原審の理由付けは適法性を導く理由たり得てるかもよく検討してみたいです。

投稿: 東馬 | 2006/02/22 11:36

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