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2006/02/07

arret:否認決定異議事件控訴審判決

名古屋高判平成17年12月14日

民事再生事件における無償否認について、否認の対象となった行為の有害性の判断に当たっては当該行為の時点において再生債務者の責任財産が絶対的不足を生じていたことまでも要するものではなく,また,否認権を行使された相手方において他の再生債権の不存在等を理由に否認権行使の効果を否定することは民事再生手続の性格と相容れないなどの理由で,否認請求の認容決定及びその認可決定に対する異議を棄却した事案

最高裁判事の嫌いな切り張り判決だが、あまり極端な切り張りではないし、親切にも上記のリンクに原判決が掲載されているので、まあまあ容易に判決全体が理解できる。

それはともかく、後半の判示事項はやや分かりにくいので、事案を見てみた。

再生債務者Bは、出資していたA社のために、原告およびC銀行との間で、原告およびC銀行それぞれのA社への融資5000万円につき連帯保証した。この連帯保証契約はBの民事再生手続開始申立より6ヶ月前以降の時点でなされたため、無償否認が問題となった。
Bの監督委員である被告は、Bのした連帯保証契約を無償否認の対象としたので、それがすべて認められれば、原告の債権のみならず、C銀行の債権もなくなる。
そうすると、Bは住宅ローンと、A社に対する95万円程度の債務しか残らないのだから、否認はできないはずだというのである。

しかし本判決は、否認権行使が裁判所と管財人等の裁量に委ねられ、他の債権者の不存在を理由に異議を言うことはできないと判示した。

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