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2006/02/21

arret:銀行内部文書と文書提出義務

銀行の営業関連部、個人金融部等の本部の担当部署から、各営業店長等にあてて発出されたいわゆる社内通達文書であって、その内容は、変額一時払終身保険に対する融資案件を推進するとの一般的な業務遂行上の指針を示し、あるいは客観的な業務結果報告を記載したもの
このような文書は果たして自己専用文書に該当するやいなや?

最高裁の答えはこちら。
最決平成18年2月17日

答えを見る前に、稟議書ケースで示された最高裁の判断基準を思い出し、自分なりに当てはめて結論を出してみよう>LS生

最高裁は「本件各文書は,基本的には抗告人の内部の者の利用に供する目的で作成されたものということができる。しかしながら,本件各文書は,抗告人の業務の執行に関する意思決定の内容等をその各営業店長等に周知伝達するために作成され,法人内部で組織的に用いられる社内通達文書であって,抗告人の内部の意思が形成される過程で作成される文書ではなく,その開示により直ちに抗告人の自由な意思形成が阻害される性質のものではない。さらに,本件各文書は,個人のプライバシーに関する情報や抗告人の営業秘密に関する事項が記載されているものでもない。そうすると,本件各文書が開示されることにより個人のプライバシーが侵害されたり抗告人の自由な意思形成が阻害されたりするなど,開示によって抗告人に看過し難い不利益が生ずるおそれがあるということはできない。」と判示した。

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コメント

この該当条文もわかりにくいですが、判例の言い回しもわかりにくいんです。
復習がてらに記載してみます。

①ある文書が,その作成目的,記載内容,これを現在の所持者が所持するに至るまでの経緯,その他の事情から判断して,専ら内部の者の利用に供する目的で作成され,外部の者に開示することが予定されていない文書であること

②(開示されると個人のプライバシーが侵害されたり個人ないし団体の自由な意思形成が阻害されたりするなど,)開示によって所持者の側に看過し難い不利益が生ずるおそれがあると認められる場合であること

③特段の事情(文書提出命令の申立人がその対象である文書の利用関係において所持者である者と同一視することができる立場にいること)がないこと

以上を充たしたときには

当該文書は民訴法220条4号ニ所定の「専ら文書の所持者の利用に供するための文書」に当たると解するのが相当である(最高裁平成11年(許)第2号同年11月12日第二小法廷決定・民集53巻8号1787頁参照)。」

問題となる要件は②と③ですね。①が充たされなければそもそも開示の対象になっているはずですから。

そして本決定は②が充たされていないとして
開示対象になるとしたわけですね。

投稿: 東馬 | 2006/02/22 00:40

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