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2005/10/25

jugement:仲裁合意に基づき訴えを却下した事例

東京地判平成17年10月21日
基本の基だが、仲裁合意の存在を認め、かつ基本契約の解除によっても仲裁合意は効力を失わないと解し、訴えを不適法却下した。

関係部分は以下のとおり。
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イ 本件契約第15条には,仲裁及び準拠法に関し,次の条項がある(以下「本件合意」という。甲1)。
(ア) 「本契約」から又は「本契約」に関して又は「本契約」に関連して「本契約」両当事者間に生じることがあるいかなる紛争,論争又は意見の相違も,両当事者間の交渉により友好的に解決する。但し,かかる各事項を合理的な期間内に解決することができない場合,当該事項は,国際商業会議所の規則に基づいて仲裁に付するものとする。仲裁は,3人の仲裁人で構成するものとし,各当事者が1人を任命し,議長となる第三仲裁人を両当事者が任命した2人の仲裁人が共同で任命する。各当事者は,相手方当事者に書面にて通知し,自己の任命する仲裁人の氏名を提供することにより仲裁手続を開始することができる。この場合,当該通知の受領後2ヶ月以内に,相手方当事者は,もう1人の仲裁人を任命しなければならない。
(イ) 「本契約」は日本国法に準拠して解釈され,仲裁地は日本国東京とする。
ウ 国際商業会議所日本委員会による平成10年1月1日発効のICC仲裁規則には,国際性を有しない紛争,すなわち,国内紛争についても仲裁による解決を提供すること(第1条),同規則における仲裁合意の一応の存在を認める限り,仲裁手続を進行させることができること(第6条)が規定されている(弁論の全趣旨)。
(2) 以上によれば,上記(1)イ認定の本件合意は,既に生じた民事上の紛争又は将来において生ずる一定の法律関係に関する民事上の紛争の全部又は一部の解決を1人又は2人以上の仲裁人にゆだね,かつ,その判断に服する旨の合意であるから,仲裁法2条1項所定の仲裁合意と認めることができる。そして,本件合意は当事者が和解をすることができる民事上の紛争を対象とするものであることが認められるから,本件合意は仲裁法13条1項により,効力を有する。
  そして,本件訴えは,本件合意の対象となる民事上の紛争について提起されたことが明らかであり,仲裁法14条1項各号所定の事由も認められないから,本件訴えは,同条項により,却下を免れない。
(3) この点,原告は,上記第2の3(1)記載のとおり,ランニング・ロイヤルティの未払を理由に本件解除通知をしたから,本件契約は解除により終了し,本件契約の存在を前提とした本件合意も効力が失われた旨主張する。しかしながら,被告は本件合意の成立そのものを争っているものではないところ,そもそも,原告の被告に対する債務不履行解除の有効性は現時点では明らかではない。仮に原告の主張するとおり,本件契約がランニング・ロイヤルティの未払を解除原因として原告の解除の意思表示によって終了したとしても,仲裁法13条6項によれば,「仲裁合意を含む1の契約において,仲裁合意以外の契約条項が無効,取消しその他の事由により効力を有しないものとされる場合においても,仲裁合意は,当然には,その効力を妨げられない」のであるから,本件契約の解除によって,本件合意の効力がさかのぼって無効になるものではない。したがって,この点に関する原告の主張は失当である。
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