news:自殺サイトで知り合って殺害
まったく気持ち悪いのがいるものである。
----
容疑者は自殺サイトで知り合った豊中市の無職、Nさん(当時25)に、メールで「一緒に自殺しよう」と誘いかけ、2月19日に河内長野市内で口や鼻を手でふさいで殺害。遺体を市内の河川敷に埋めたとして、5日に逮捕された。
----
こういうのが自殺サイトと結びつけて論じられると、そりゃ自殺サイトは悪者になる。もっというとインターネットは気持ち悪い連中の巣くうところで、匿名をよいことに闇の世界でうごめいているとか思われてしまう。
そういえばこの捕まった奴も、偽名で登録したネットカフェからのアクセスということで、それなりに匿名保持に心を配っていたようだ。
しかし、それでも人を殺せば捕まるのである。メールやアクセスログからはたどれなくとも捕まる実例である。
だから、こういう奴にうろたえて、やはりネットの匿名性は排除すべしと論じてもらっては困る。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- 令和6年能登半島地震(2024.01.02)
- news:あの神戸市で組体操を強行し、51人も怪我をさせた(2019.10.08)
- やりがい搾取に根性論で応じるけど、それでいいのかOlympique(2019.08.11)
- Disparue;ティフェンヌ・ベロンさんを探せ(2018.10.30)
- FLASH:山尾しおりさんへの取材が酷いらしい(2017.11.10)
コメント
今日会った被疑者にも、ネット上の行為は証拠が豊富って説明してきましたよ。
なお、こんな判例がありますね。
最高裁判所第2小法廷昭和33年11月21日
被害者の意思が自由な真意に基かない場合は刑法第202条にいう被殺者の嘱託または承諾としては認められない。
自己に追死の意思がないに拘らず被害者を殺害せんがため、これを欺罔し追死を誤信させて自殺させた所為は、通常の殺人罪に該当する。
投稿: 奥村(大阪弁護士会) | 2005/08/06 16:34
殺害方法が明らかになってないので
憶測ですが、犯人自ら実行行為を行っている点で上の判例(被告人の実行行為が認めにくい例)よりもより普通殺人罪で処断しやすいのかなと思います。
また同意の有効性として被害者は練炭ならば
という範囲で承諾していた場合、それをはるかに逸脱していると思われる点でも同意殺人罪
を否定する方向に働くのかなと思います。
・自殺サイトで仲間を集める方法の危険性が
世に知れ渡ったことでいわゆる練炭自殺は
これから減少していくのではないでしょうか。
投稿: 東馬 | 2005/08/06 18:09
ま、もともと自殺サイトに関連して自殺に至った数は、自殺者の全体数からすれば微々たるものです。
http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2005/06/net_63f1.html
練炭自殺自体は自殺サイトと関係がないので、一家心中の有力な手段となり続けるでしょう。
投稿: 町村 | 2005/08/06 18:31
紹介されているURLも読んでみました。
まず
自殺者の心理を考えますと死後話題になることを望む人の方が多いのでしょうか
また、一般的に
通常の自殺が衝動的、発作的なのに対し
ネットの自殺は計画的、誘惑的な感が
あります。
とすると
この数字は自殺サイトを媒介すると発見されにくいという見方もさせてくれる数字とも
とれないでしょうか。
>練炭自殺自体は自殺サイトと関係がない
たしかにそうでした。
自殺サイトといえば練炭というイメージが
あまりに強いので、ついよく考えずにコメント
してしまいました。
投稿: 東馬 | 2005/08/06 20:57
なるほど、確かにネットを媒介として自殺に至った人すべてが、死後にそのことが明らかになるとは限りませんね。
おそらく警察の統計は、自殺について関係したサイトにアクセスした人ではなく、自殺サイトにより出会った人々が心中に至った例、それが明確になった例を対象とした数字なのでしょう。
例えば
http://matsuyoi.ug.to/
こちらにアクセスした人が人知れず自殺した場合は、統計にでません。
しかし、逆に、自殺サイトにアクセスした人が人知れず立ち直っていった場合も、統計にでないのですよね。
投稿: 町村 | 2005/08/07 12:01
自殺を考えサイトを巡回して相談し、皆に説得されて自殺を思いとどまった人は、命の電話と同様に、匿名だから気軽に相談して命が助かった人がほとんどです。
匿名の価値はここにあります。匿名が人の命を救うのです。
投稿: ハスカップ | 2005/08/07 14:04