news:同業者逮捕に慌てたリフォーム会社
九州より
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福岡市南区の換気扇販売会社「モイスコジャパン」と系列会社「アースコット」(横浜市)が、兵庫県明石市の無職男性(72)に天井や床下の換気扇29台を販売し、計約677万円を支払わせていたことが3日、わかった。
モ社は、換気扇の設置が過剰だったことを認め、「全額を返済したい」としている。
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法社会学の基礎的な授業で、サンクションの機能を習う。
AがBに対してした行為について、CがAにサンクションを与えるのがDに伝わると、DがEに対してする同種の行為について、Cが直接サンクションを下さなくとも、そのサンクションの前提となった規範に基づく匡正が働く。
ぶっちゃけ、他山の石とか、人の振り見て我が振り直せとか、そういうことなのだが。
犯罪行為をすべて検挙できる体制を作らないと、いつまでも秩序は形成できないと考える人は、この基本(法学以前の常識でもある)を今一度思い出してもらいたい。
あ、だからといって悪徳リフォーム会社を摘発しなくてよいとか、多数の被害者に泣き寝入りを強いるのはやむを得ないと言っているわけではないので、誤解なきよう。
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コメント
よほどのへまをやらない限り犯罪行為が摘発されない環境のもとで、よほどのへまをやった人が摘発されたというニュースが、どれだけ秩序の形成に役に立つのかというとかなり疑問ですね。実際、ネット上での誹謗中傷行為の犯人が逮捕・起訴されたというニュースがあっても、全然、ネット上での匿名での誹謗中傷問題は全然解決していないですし。
で、町村先生としては、ネット上での誹謗中傷問題については、どのように解決したらよいとお考えですか?
もはや、「IPアドレス+アクセス日時」で追跡できるのは、間の抜けた誹謗中傷者だけのようですが。
投稿: 小倉秀夫 | 2005/07/04 11:46
先日の大阪の電問研講演会でも述べましたが、発信者情報開示請求権はもっと強力で迅速な実現ができるようにすべきでしょうし、ネット追放ということも昔から言われてますが、立法論としては可能でしょう。スパム事業者には部分的に可能になりました。
被害者救済の面では、賠償責任追及が可能であればそちらを本筋にするとしても、取りあえず削除、名誉回復措置、そして経済的損失には保険で多少なりともカバーするといった措置が、誹謗中傷者の身元が分からなくても実現可能です。
ちなみに小倉さんのところでFRさんが使用者責任になぞらえてパソコン管理者責任を主張されているようですが、なぞらえるなら運行供用者責任で、そうなると強制保険も視野に入ってくるでしょう。その是非か可能性は慎重に検討する必要がありますが。
小倉さんが褒め称えている例の総務省研究会報告書でも、規範意識の醸成を教育課程から行うべしといってますが、そういう面も重要です。
色々と漏れる部分はもちろんあるんですが、放火の完全摘発を目指して通行人実名追跡システムを作らないのと同じで、バランスのとれた対策が必要なのだと思います。
投稿: 町村 | 2005/07/04 12:09
>小倉先生
目を良く見開いてスレタイよく見てくださいよ。これのどこが「ネット上での匿名での誹謗中傷問題」に関係するんですか?
自説を訴えること自体が失当かつ不適当で本案前の抗弁が成立しそうです。
あまりに無理矢理で強引な「匿名卑怯論」への論旨展開は、自説そのものの信用性を没却する危険性がありますよ。気が付いてますか?
投稿: 匿名通行人 | 2005/07/04 16:19
小倉先生>
>もはや、「IPアドレス+アクセス日時」で追跡できるのは、間の抜けた誹謗中傷者だけのようですが。
匿名プロクシかましたサイバー犯人やIPスプーフィングまで使ったサイバー犯人まで警視庁や京都府警は逮捕してますが、先生の説に従うと、この犯人達は間の抜けた誹謗中傷者ということになるけど、おかしくないですか?
もう少し具体的な事例を検討された方がよろしいかと思います。その方が地に足が付いた論旨になるかと思います。
投稿: 匿名通行人 | 2005/07/04 16:31
>>犯罪行為をすべて検挙できる体制を作らないと、いつまでも秩序は形成できないと
一般国民はそう考えるのではないでしょうか?
高名な宗教家や自民党の前の幹事長がいわれなき女性スキャンダルをまき散らされても検挙できないという事態はどうみても正常とは思えません。
小倉案を支持するとともに(発信者特定のために主務官庁に新たな権能を付与)、表現の自由については人権とは位置づけず、政府の裁量で規制(発信者の特定やその内容が「有害言論」でないか否かの事前チェック)できるようにすべきと思います。「憲法に書いてあるから」というだけではすまないような社会的混乱状況だと認識しています。
投稿: 小倉先生に賛成です | 2005/07/04 18:58
>もはや、「IPアドレス+アクセス日時」で追跡できるのは、間の抜けた誹謗中傷者だけのようですが。
それはいくらんでも先生の勉強不足だと思います。高度なテクニックを使用したサイバー犯罪だって逮捕されてます。IT弁護士の先生だから誤読や誤報それとも悪辣な印象操作のわけないですよね。とすれば先生の勉強不足しかありません。
先生が嫌悪して誹謗中傷を繰り返す対象の警察検察の本を読んでハイテク犯罪の基礎から勉強しなおした方がいいですよ。
「ハイテク犯罪捜査の基礎知識」羽室栄太郎著(立花書房)
「ハイテク犯罪捜査入門-基礎編-」大橋充直著(東京法令)
投稿: 通り過ぎて | 2005/07/05 11:01
>>もはや、「IPアドレス+アクセス日時」で追跡できるのは、間の抜けた誹謗中傷者だけのようですが。
> 高度なテクニックを使用したサイバー犯罪だって逮捕されてます
季節はずれにコメントして済みません。
ハイテク音痴の現役PMです。ハイテク担当PMに手伝ってもらうことが多いのですが、彼曰く、マスコミを含めてみんなIPアドレス取れたら捕まえられると幻想抱いているみたいだけど、捕まえられるのは微々たるもの、ドジなヤツしか捕まらない。捕まえられないから図に乗る奴が出てきて一向に治まらない。
と言いながら、一人で事件を何件も抱えて飛び廻っています。
捕まるか否かは、技術の高低に関係なく、ドジをしているか否かできまる。ローテクでもドジをしていなければ捕まえようがない。実際に、使った手法や技術はローテクでも、捕まえられない事件が遙かに多い。犯人が捕まらなかった事件の被害者が問題提起して、犯罪が解決できる社会環境ができない限り、ハイテク犯罪はやりたい放題だ。 とのことです。
彼曰く、通信の秘密というのもいいけれど、犯罪の道具や舞台として使われたサービスや製品を提供する企業が、発生した犯罪を解決する手段を用意せずに金儲けを考えている、犯罪に使われることは明らかなんだから、発生した犯罪を解決するための手段をきちんとして、社会的責任を果たして欲しいとのことです。
的はずれになっちまいましたね ・・・深謝。
投稿: 現役PM | 2005/11/20 17:34