Winny公判、初傍聴
本日の法廷は裁判所の構成が変わったことに伴い、弁論の更新がなされた。通常は従前の弁論通りと一言いって終わりだが、ウィニー弁護団はパワーポイントのプレゼンをしながら従来の主張を再提示していた。
冒頭、ヨハネパウロ2世が亡くなったことから始めてガリレオの名誉回復がなされたこと、今回のウィニー裁判はガリレオ裁判にも匹敵する科学抑圧裁判であることを滔々と述べていた。これには検察官も、そこまでやるかという感じでにやにやしていたが・・・。
30分程度更新弁論をした後、2月25日になされたウィニーの検証結果をプロジェクタで上映し、証拠調べを行った。
この部分は、検証現場で撮影したビデオをCD-Rにして、書記官のパソコンをプロジェクタに接続して上映するという方式である。書記官の使っているパソコンはウィンドウズ2000であることも映し出されていた。
検証ではウィニーV.7.1や初期ノードファイルをダウンロードするところから始め、ソフトの各ボタンを一つ一つ実際に開けてみて機能を確認していく。
ウィニーによりダウンロードするところでは、検索語に裁判官が「漫画」と指定した。絞り込みに実演者が「無修正」と入れようとして、それはまずいと待ったが裁判官からかかっていた。結局オリンピックで再実行。
検証中にダウンしたファイルについてウィルスバスターでチェックすると、案の定汚染されたファイルが見つかった。
また、適当なファイルを開くと、川本ひろしのエロ漫画が法廷に大写しになっていた。
以上は3時45分までかかった。
最初の弁護団のプレゼンも書記官パソコンによる上映も、スクリーンを使うことなく、弁護側の席の後ろの白い壁に、やや斜めに投影することで済ませていた。あれでは弁護側よりの傍聴席からよく見えないし、裁判官からも見づらくなる。
映像資料を法廷で使うことはこれから当たり前になるのだし、せめて裁判官席にはモニターを用意するとともに、両当事者の席の上に相手方に向けたスクリーンを垂らして、天井に作りつけのプロジェクタで投影すべきであろう。
検証結果の証拠調べの後は書証・人証の申請とその同意・不同意、提出書証に対する壇弁護人の意見書朗読などがなされていた。
壇弁護人によれば、捜査機関は著作権法に関する基本的知識すら持ち合わせていないで、著作物であれば違法と決めつけ、著作権者の許諾の有無も確かめようとしないとか、2ちゃんねるの書き込みが実際には誰によってなされたかを確かめることなく47氏のIDのみで47氏の書き込みと判断していることなどが主張されていた。
閉廷後、壇先生と金子さんにご挨拶し、宿題を果たせたような気がする。
| 固定リンク
« 京都地裁 | トップページ | M1000の開発意図 »
「法律・裁判」カテゴリの記事
- フランスの司法信頼度調査2024(2025.11.07)
- Arret:欧州人権裁判所がフランスに対し、破毀院判事3名の利益相反で公正な裁判を受ける権利を侵害したと有責判決(2024.01.17)
- 民事裁判IT化:“ウェブ上でやり取り” 民事裁判デジタル化への取り組み公開(2023.11.09)
- BOOK:弁論の世紀〜古代ギリシアのもう一つの戦場(2023.02.11)
- court:裁判官弾劾裁判の傍聴(2023.02.10)


コメント
あんなところで町村先生に出くわすとは思っておりませんでした。ろくにご挨拶もできず、申し訳ございません。ちなみに、今日の公判の時間配分は、珍しいものでした。詳しくは数日中にそこここに書かれるのではないかと思われるので略します。
投稿: ななし講師 | 2005/05/02 21:17
記事について補足しておきますと、
実は、無修正を撤回する前の部分には、私の声がかすかに入っています。
私が「裁判所の検証で無修正画像を検索するのは不相当だ」異議を述べて、それを受けて裁判所が判断をしたということなのです。
投稿: Toshimitsu Dan | 2005/05/02 23:00
無修正の件、なるほどそういう経過がありましたか。
民事の検証調書ではほぼ逐語的に発言内容が書き留められていますが、音声・画像だけだと、そのように注釈が入れられないと間違うことになりますね。
裁判員制度導入後はビジュアル資料がますます増えるのでしょうけど、やはり書面化することは重要です。
投稿: 町村 | 2005/05/02 23:32