中国反日demo取締とHPの制限
中国が反日デモを厳しく制限し、反日サイトを閉鎖するなどの取締に出ていると報じられている。
これには複雑な思いを禁じ得ない。
こうした表現行為に対する取締は、中国が中国政府自身の思惑でやっていることで、デモが暴徒化したり反政府活動に直接的または間接的に結びついたりしてコントロールが効かなくなることの予防とか、中国経済発展へ不可欠な海外資本導入の妨げにならないように、という動機に基づいているのだろう。
そのこと自体は異とすることでもない。
しかし、形の上では、日本人・企業の安全を確保せよとの日本政府の要求に呼応してなされた措置であり、不良分子の逮捕などはわざわざ日本政府や企業に通告したりもしている。これではまるで、中国人民の表現行為を制限しろと日本政府が要求したような格好になってしまっている。
他方、日本国内で同じことができるか、というと、これは出来ない。反中国デモ(など日本人はそもそもやらないが)を禁止したり制約したりはできないし、反中国サイト(これは愛国的傾向を有する多数のサイトや掲示板が存在する)の取締なども考えがたい。物理的に不可能ではないが、そこまでは出来ない。
そうすると、またまた、中国はきちんとやっているが日本は、口では友好といってもそのための具体的行動に出ようとしない、二枚舌だ、というような非難に結びつくかもしれない。
ということで、中国の反日表現規制実施のニュースには、気持ちの悪さを覚えざるを得ないのだ。
ちなみに、別の記事では中国のウェブページ規制の徹底ぶりをアメリカの報告書が明らかにしているというニュースが載っていた。我々はそのような社会を求めているわけではないと思うのだが。
(追記)
ま、しかし暴徒は取り締まって良いのだよ。
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