book石浦章一『東大教授の通信簿』
理系の教養学部の先生が書いた、東大教養学部学生評価実施例である。
ここまで公開することには、さぞや抵抗があったことだろうし、今もまた陰に日向にネガティブな反応が続いているのではないかと心配になるが、内容的にはモデレートなところである。
困ったちゃんはどこにでもいる、というのは事実であろう。
ちなみに、南山大学の学生評価アンケートは、その結果が冊子となって学内で開示され、学生でも訪問者でも見ることができる。それには個別の教員の評価が少なくとも数値はそのまま載っているので、一目瞭然である。
惜しいことに、それをインターネット上で広く開示しようというのに対しては、(以下自粛)
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コメント
私は医学部教員の講義のあまりのひどさを改善しようと思い、まず講義のひどい教授に会ったら、聞く耳持たないので話にならず、教育開発担当教員に会ったら「ぼくが入学した時点からあんな感じだった」と言われ、教務委員長に会ったら「あの教授がひどいことはみんな知っているが、それだけでは教授会は動かせない」と教務委員長には何の権力もないことを吐露され、学長に会ったら、「学生による教員評価は十分なサンプル数が集まればかなり信頼性が高いことはすでにわかっている。ただしそれを公開するかどうかとなると(以下省略)」という感じでした。
田舎の地方国立大学は、「学問の自由」だとか「大学自治(実質は教授会自治)」とかいった30年前の理念がまだ生きていて、学部長や学長は単なるスポークスマンなんですね。
東大とか慶大あたりが一番改革が速いのは、やっぱりさすがだと思います。できれば10年前にやって欲しかったですね。教授就任後15年間論文を書かなかった教授なんてものが実在していたのだから。もちろん、講義は滅茶苦茶で聞くだけ時間の無駄、講座配属は希望者がなく、くじで外れた人が強制的に入らされる(大学院では別の講座に移る)。彼は定年まで勤め上げた上に私立大学に天下りしました。
投稿: 井上 | 2005/04/06 16:40
んで、私は
「学生の評価が信用ならんという教授が多いんだったら、学生に評価させずに、カメラをLANにつないで、講義風景をネット中継すればいいじゃないか。あんなヘタクソな講義を全世界を相手にやれるはずがない。サーバの帯域の問題があるなら、せめて学内LANで見られるようにすればいい」
と提案しましたが、握りつぶしたんでしょう。次の学長選挙で再選されるためには、改革なんかしない方がいいに決まってます。
投稿: 井上 | 2005/04/06 17:22