news新司法試験の合格者数
報道によれば、06年度以降の新司法試験と旧司法試験の合格者数が以下のように決定された。
新司法試験
06年の合格者数は900—1100人
07年はその2倍を目安にする
旧司法試験
06年の合格者数は500—600人
07年は300人程度
1年目の2006年には法科大学院既修者コースの修了者が2000人程度とみられるので、合格率は45—55%程度、2年目は標準コース(未修者)が加わり、6000人から7000人が受けて、多くとも36,7%の合格率となる。
これはあくまで目安であり、司法試験委員会は「試験結果で当然変動する」としているので、優秀で合格水準に達しているという受験生が多くなれば、上限を超えることもあり得るのに対して、そのようなレベルの受験生が乏しければ、下限にも行かないという事態だって否定されていない。はっきりとは書かれていないが、ある程度資格試験としての特質も取り入れられたのではないかと思われる。
ということで、法科大学院の学生諸君は頑張って勉強するモチベーションを十分与えられたということだ。
法科大学院側としては、教育内容・方法をめぐる改善の努力を、これまで以上にしなければならない。
「学生がやる気がないから」という言い訳は全く通用しないのだ。
そして教育面でやるべき事はしていると言える状態にならないと、日経特集で指摘されたような耳栓して自習している学生やら低成績の学生を留年させることもできないのだ。
厳格な成績評価は、良質の教育(学習への導き)が不可欠の前提になっているはずである。
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