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2005/03/13

legalterm:異議と抗告・控訴

ちょっと質問があったので、お答えに代えて一般的解説を載せておく。
裁判への不服申立には、実は二種類ある。
一つは一段上のレベルの裁判所(上級審)への不服申立で、これは上訴と呼ばれる。
もう一つは、同一レベルの裁判所(同一審級)への不服申立で、これは異議と呼ばれる。
livedoor対ニッポン放送の仮処分について異議の審理が東京地裁で行われるのは、こういうわけである。

少額裁判に対する異議や手形小切手訴訟に対する異議も同一審級で行われ、執行異議と執行抗告の区別も同様だ。ただしこの原則から若干外れるのが、書記官の処分に対する異議で、これはその所属裁判所に対してするので、上級審というわけではないが、上訴に類似する。受命裁判官についても裁判所に異議をいう。

ちなみに、異議があっても、仮処分は言い渡しと同時に効力を生じるので、執行の条件(立担保)が満たされれば、異議や抗告に関わらず、執行力が生じる。この点もしばしば誤解される元である。

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