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2005/03/11

arret:産業廃棄物不法投棄業者に土地を転貸した賃借人は撤去義務を負う

最高裁が産業廃棄物不法投棄業者に土地を無断転貸した賃借人の連帯保証人に対して、不法投棄された廃棄物の撤去費用の支払いを命じた。
最判平成17年3月10日

込み入った文章になったと思うが、かみ砕いて言うと、次のようになる。

産業廃棄物を不法投棄した業者が怪しからんのは当たり前だ。借りた土地に投棄した場合でも犯罪だ。

問題は、その業者に土地を賃貸した者だが、自分の所有地を業者に貸したのなら、原状回復費用を業者から取り立てるリスクを負っても自業自得だ。
しかし、ほかの人から土地を借りた人が、無断で業者に転貸し、その業者が不法投棄をしたという場合は、土地所有者がリスクを負うのはおかしい。不法投棄するような業者に土地を貸したのは所有者ではなく賃借人なので、その業者から原状回復費用を取り立てるリスクは業者に転貸した賃借人であるべきだ。

そこで、最高裁は次のように判示した。
「不動産の賃借人は,賃貸借契約上の義務に違反する行為により生じた賃借目的物の毀損について,賃貸借契約終了時に原状回復義務を負うことは明らかである。前記事実関係によれば,Bは,本件賃貸借契約上の義務に違反して,Cに対し本件土地を無断で転貸し,Cが本件土地に産業廃棄物を不法に投棄したというのであるから,Bは,本件土地の原状回復義務として,上記産業廃棄物を撤去すべき義務を免れることはできないというべきである。」

この事件では更にもう一人、賃借人の連帯保証人に対する請求だという要素もある。
保証人の責任は賃借人の義務違反によって生じた損害賠償責任に当然及ぶので、やむを得ないのかもしれない。しかし連帯保証人の合理的な予測範囲を遙かに逸脱しているのではないかという疑念が残るところだ。

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