愛知万博の不安材料
リニモも完成し、愛知万博が迫っている。
その最大の不安材料は、接客態度だ。特にひどいのが市営地下鉄だ。
世界的に通用しないマナーを押し付けるのもひどいが、それだけではない。
車内放送で客を怒鳴る。
あれは止めた方がよい。
駆け込み乗車はご遠慮下さいとか、終点藤が丘に着きましたとか、地下鉄の騒音に比べてもうるさいくらいがなり立てるのは、迷惑至極。乗客はとらわれの聴衆であることを、そして本来はお客であって指導したり取り締まったりする対象ではないことを肝に銘じて業務に当たるべきだ。
万博で世界中から客を呼ぼうという自治体なら、ホスピタリティを真面目に考える必要がある。
堺屋太一も一度名古屋市営地下鉄に乗ってみると、「立派な」地方博とはいえなくなるかもしれない。
公共交通の存在意義は否定しないが、これでは民営化しろといいたくなるのである。
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コメント
「うるさい日本のわたし」(中島義道)という本があります。電気通信大学でドイツ哲学を教えている中島氏が騒音問題への異議申し立てを行った本です。この本は有名になった割にはちっとも売れなかったといいますが、「行動する哲学者」の評価はこれで定まったと思います。
「放送がうるさい」と感じる絶対的少数派の苦悩、対話することの困難、公共空間において個人の発言を押しとどめる無言の圧力、言わずもがなの注意やお知らせが蔓延する理由など、「騒音問題」だけでこれだけの切り口が示せる中島教授は、大学やめてもエッセイストで食っていけるのではないかと思いました。
投稿: 井上 | 2005/02/26 10:48
うーん、民営の公共交通が横柄なのなんて、枚挙のいとまがないと思いますが.......民営化すれば問題解決になるというのは甘いと思います。
接客態度を向上させる事について個々の職員にインセンティブがないことこそが問題なのでは?
投稿: kumakuma1967 | 2005/02/26 12:46
KumaKumaさん、確かに民営化で問題が解決するかと考えれば、そう甘くはありません。独占環境にあれば大学構内の食堂業者でも横柄になります。
しかし親方名古屋市で赤字を垂れ流しているくせに、客を客とも思わない対応をする職員の再教育をするには、つぶれる危険、解雇される危険にさらすのが手っ取り早いし筋も通ってますよね。
それでも駄目な奴をどうするかは、その上での話です。
これは大学等の教育機関にも全く妥当することなので、天につばするようなものですが。
投稿: 町村 | 2005/02/26 14:48
横柄さやサービスの質を改善すべき課題としてまず認識すべきなのは、経営者なんでしょう。そして、罰だけなら公営でも腐るほど用意できるはずです。公営が民間に比べて、効率悪いと言われるのは、みんな平等に「民間なみの」所得にして、上手なインセンティブの与え方がないわけです。でも、じゃあそのままでいいかっていうと、そんなことないですよね。民営化の推進は「民営化するだけで効率が上がる」ほど不効率な「官営」の存続を許す事になりかねないと思います。
確かに大学の先生も、インセンティブに従えばより良いサービスの実現になるようにはなってないみたいですね。でも、自分の目的を実現するために立場を利用するくらいの強い意志があるから成り立っているような所がある気がします。
投稿: kumakuma1967 | 2005/02/26 17:52