jugement:JASRACの著作権侵害事件
なかなか皮肉な事件だが、小林亜星の「どこまでも行こう」と類似する服部克久「記念樹」について、JASRACがテレビ局などに使用許諾を出していたことについて、小林亜星から著作権を譲渡された出版社が損害賠償を請求したという事案。
この場合著作権侵害を追求しているJASRAC自身が著作権侵害責任を問われたわけだが、東京高裁はこの請求を否定した。
まだ最高裁サイトには掲載されていないようだが、報道によれば東京高判平成17年2月17日。
原審は「著作権を侵害しているか否かの慎重な検討を怠り、判決確定まで漫然と許諾し続けた」としてJASRACの過失を認めた。しかし、東京高裁は、小林亜星の著作権に触れるという判断が一、二審で分かれたことを挙げ、「最高裁の判断を見極めようとしたJASRACの対応を非難するのは困難」と述べた。
JASRACは著作権許諾料を取りつつ、その分配を保留していたとのことである。
なんだ、JASRACも著作権侵害の認定の難しさを分かっているんじゃないか。
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